研究課題/領域番号 |
18K00055
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
志田 泰盛 筑波大学, 人文社会系, 准教授 (60587591)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 刹那滅論批判 / 音声の永遠性 |
研究実績の概要 |
2019年度に日本哲学会と日本印度学仏教学会の共催による学協会シンポジウム「実在論の可能性ーーインド哲学との対話」における発表内容が、2020年4月に刊行された日本哲学会の学術雑誌『哲学』71号において、「古典インドにおける空華の非実在性」として発行された。 また、2020年12月に筑摩書房より刊行された新書『世界哲学史 別巻ーー未来をひらく』の分担著として、「インドの論理学」という論考が掲載された。 2020年度の学術成果公開としては以上に限られるが、その一因として、感染症対策の影響による、各種学会・研究会の延期や中止や開催形態の変更、そして、各種研究会のオンライン化対応のための環境整備にともなう試行錯誤が、本研究の当初の進捗予定ペースを下回った要因としてあげられる。 学会関係では、当初2021年1月に発表を予定していた第22回国際サンスクリットが延期された他、本務校で担当している海外教育研究ユニット招致プログラムにおける各種活動も様々な予定変更を余儀なくされ、実質的には、2020年9月の Tsukuba Global Science Week 2020 におけるオンラインセッションを主催するにとどまった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初、2021年1月に予定されていた国際サンスクリット学会が延期され、また、感染症対策としてのカリキュラムの変更等、その他の業務への対応もあったため、上記の学会で発表を予定していた校訂研究についてもやや遅れが生じている。
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今後の研究の推進方策 |
当初、2021年1月の開催が予定されていた国際サンスクリット学会は、2022年1月に延期が予定されているが、その開催は未だに検討中とされている。いずれにしても、『プラカラナ・パンチカー』第9章の校訂研究として、入手済の13本の資料同士の関係の分析を含む、包括的な校訂ノートを発表し、他の章の校訂の指針とテキスト原型の推定のための資料を提供する予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
2020年度に予定されていた国際学会(国際サンスクリット学会、オーストラリア)が延期されたため、その旅費分については、次年度に繰り越した。 2021年5月中旬の現段階では、2022年1月にオーストラリアで対面形式での開催が予定されている学会参加のための旅費を確保しつつ、防疫の状況によっては開催形態が変更する可能性も考慮にいれて執行する予定である。
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