研究課題/領域番号 |
18K00060
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01020:中国哲学、印度哲学および仏教学関連
|
研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
和田 壽弘 名古屋大学, 人文学研究科, 名誉教授 (00201260)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
キーワード | 新ニヤーヤ学派 / 言語哲学 / ガンゲーシャ / ラグナータ / Akhyatavada / 定動詞語尾 / 意味論 |
研究成果の概要 |
ガンゲーシャ(G:14世紀前半)によって確立された新ニヤーヤ学派の言語理論は、彼の主著への注釈という形で発展する。この主著に含まれる定動詞語尾論は意味論を広範に扱っているが、ラグナータ(R:16世紀前半)は独立の作品を著してGの説の修正を行った。その一例が定動詞語尾の意味である。Gは能動態では努力を、受動態では行為対象性をその意味としたが、Rは両態で共に努力とした。つまり意味の数を減らして、論理的簡潔性を求めた。この簡潔性こそが、Rが新たな理論を提示する際に最も重要視した観点である。
|
自由記述の分野 |
印度哲学
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、現在インドに生きている学問伝統としての新ニヤーヤ学派の言語論、特に意味論における分析方法や記述方法や、議論の根底にある原理を解明した。定動詞語尾を扱う文献に焦点を合わせたが、様々な文法要素に議論が及ぶために、語の意味とは何か、語の意味を確定するための原則はどのようなものか、という普遍的な問題へと我々は誘われる。ラグナータの主張は、意味論についての現代的な問いへの答えの1つの在り方を示している。
|