研究課題/領域番号 |
18K00078
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研究機関 | 神戸松蔭女子学院大学 |
研究代表者 |
木鎌 耕一郎 神戸松蔭女子学院大学, 人間科学部, 教授 (90295965)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | カトリック / 東北 / 青森県 / 宣教 |
研究実績の概要 |
本研究は、戦後期におけるケベック外国宣教会による宣教司牧活動とその受容の状況に関する資料の入手と文献研究、仙台教区教勢データに基づく量的調査、国立療養所松丘保養園(ハンセン病療養施設)内の教会の入所者信者のライフヒストリー調査(質的調査)を通して、戦後期青森県地域におけるカトリックの宣教と受容についてできるかぎり明らかにするものである。 新型コロナウィルス蔓延の影響により、海外渡航や国内の東北地方でのフィールド調査を残念ながらあきらめざるをえず、2020年度は資料収集と文献調査に力を入れた。とりわけ近代日本の地方におけるキリスト教宣教史、受容史に関する資料、東北におけるキリスト教関連施設の施設史にかかわる諸資料、日本宣教にかかわる教皇庁関連文書の洗い出し、東北の地域的特性(辺境性、貧困)に関する資料等の収集を行い、多くの文献を読み込むことができた。 戦後期の状況は、明治期以降のキリスト教宣教史、受容史との密接なつながりを常に視野に入れて考察することの必要性を再確認するとともに、フィールド調査ができない壁はあるものの、文献調査を通して本研究の目的はある程度達成することができる見通しをたてることができた。 論文の成果としては、前年度に日本カトリック神学会で口頭発表した内容を論文化して投稿し、査読を経て、8月に学会誌に掲載された(「宣教師から御雇教師へ―ジャン・バプティスト・アルテュール・アリヴェ」『日本カトリック神学会誌31号』47-68頁)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
学術論文を出すことはできたが、新型コロナウィルスの影響で、海外調査や国内の東北地方でのフィールド調査が困難となり、当初予定していた調査のすべては行うことができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの影響により、海外渡航や国内の東北地方でのフィールド調査はあきらめざるをえないが、2021年度は引き続き、近代日本の地方におけるキリスト教宣教史、受容史に関する資料、東北におけるキリスト教関連施設の施設史にかかわる諸資料、日本宣教にかかわる教皇庁関連文書の洗い出し、東北の地域的特性(辺境性、貧困)に関する資料等の収集を行い、資料収集と文献調査に力を入れ、研究の成果を論文としてまとめる予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルスの影響によりフィールド調査ができなかったことに加え、学会もオンラインでの開催となり、旅費を使用しなかったことが主な要因である。次年度は研究目的達成のために文献収集に力を入れる予定である。
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