研究課題/領域番号 |
18K00079
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01030:宗教学関連
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研究機関 | 茨城キリスト教大学 |
研究代表者 |
志賀 市子 茨城キリスト教大学, 文学部, 教授 (20295629)
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研究分担者 |
宮内 肇 立命館大学, 文学部, 准教授 (10722762)
稲澤 努 尚絅学院大学, 総合人間科学系, 准教授 (30632228)
石野 一晴 清泉女子大学, 文学部, 准教授 (90804047)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 粤西 / 鑑江流域 / 経堂 / 扶鸞 / 宗族 / 関帝信仰 / 聖地 / 水上居民 |
研究成果の概要 |
本研究は中国華南地域、とくに広東省西部の河川流域の聖地―村の祭祀の中心である廟、族人が集う祠堂、商人が行きかう会館、神々が降臨する宗教結社といった場所―を対象として、聖地を巡る商人、宗教者、巡礼者、農民、水上居民といった「移動する人々」の信仰や実践を描き出したものである。流域を往来するこうしたさまざまなアクターのコミュニティと地域を越えたネットワークが近代以降新たな聖地を創出し、新しい祭祀や経典、新しい社会活動を生み出してきたことを明らかにした。
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自由記述の分野 |
文化人類学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の意義は、第一に文化人類学、中国近代史、中国巡礼史を専門とする学際的グループによる現地調査と文献調査を通して、これまでほとんど注目されてこなかった広東省西部の河川流域の聖地をめぐる歴史民族誌を描き出した点にある。第二はそれらの聖地に関わるアクターとして、宗教者や巡礼者だけでなく、商人や女性信者、水上居民など、流域を往来する多様な人々に焦点をあて、その営みや相互作用を俯瞰的かつ連関的にとらえながら、聖地の創出を明らかにした点である。第三に先行研究の乏しい当該地域において、これまで見過ごされてきた現地資料を掘り起こし、近代華南社会史の一端を明らかにした点にある。
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