研究課題/領域番号 |
18K00086
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研究機関 | 恵泉女学園大学 |
研究代表者 |
李 省展 恵泉女学園大学, 人間社会学部, 名誉教授 (10279664)
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研究分担者 |
小檜山 ルイ 東京女子大学, 現代教養学部, 教授 (70186782)
徐 正敏 明治学院大学, 教養教育センター, 教授 (70647255)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 信教の自由 / 神社参拝問題 / 日韓 / 近代 / 植民地支配 |
研究実績の概要 |
本年度の研究実績に関しては、総じて研究計画の達成が困難な状況へと追い込まれた。それは新型肺炎(Covid19)の流行により研究機関の閉鎖、渡航制限と渡航禁止などにより各研究者が資料調査などの計画を断念せざるを得ない危機的な状況に直面した。その中でも実績として挙げるならば以下の諸点である。 1 韓国より金興洙牧園大学名誉教授を招き研究会を9月15日に実施した。韓国における信教の自由の諸問題と北朝鮮における宗教政策の基本的な情報を共有した。 2 李省展研究業績:『未完の独立宣言』(共著)新教出版社、2019年。『協力と抵抗の内面史』(共著)、新教出版社、2019年。「二・八独立宣言、三・一独立運動断想」『キリスト教文化第14号、かんよう出版、2019年、朝鮮史研究会第56回大会講演「植民地期朝鮮におけるミッション・スクールの葛藤と抵抗―朝鮮北部の長老派ミッション・スクールを中心として」ほか。小檜山ルイ研究業績:「宣教師空間としての軽井沢と純愛文化」『東京女子大学比較文化研究所紀要』第81巻、2020年1月、1-23頁。「若松賤子考ーー結婚まで」『フェリス女学院大学キリスト教研究所紀要』第5号、2020年3月、55-75頁、ほか。徐正敏『未完の独立宣言』(共著)新教出版社、2019年。『協力と抵抗の内面史』(共著)、新教出版社、2019年、『近代東亜国除視國下的基督教教育与文化認同』(中国語、共著)、復旦大学出版社、2019年。 3 以下の研究会に参加:キリスト教史学会2019年度大会参加、上智大学、2019年9月13,14日。「キリスト教と近代東アジア」国債学術会議、上海大学、2019年11月1-4日、参加並びに研究発表。国際シンポジウム・ 「宗教の視点からみるアジア共同体の平和」2020年2月13日参加。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
今年度は予期せぬ状況により大幅な研究の遅れに直面せざるを得なかった。新型肺炎(Covid19)の世界的流行により、研究機関の閉鎖、海外渡航の制限並びに禁止などにより特に研究計画上重要な比重を占める、海外における資料収集・研究が殆ど頓挫する状況となった。研究代表者は2月から3月にかけて韓国、オーストリアにて資料調査目的で渡航予定であったが、実現が不可能になった。また小檜山ルイはアメリカのニュージャージー州のラトガース大学にて資料調査の予定も断念せざるを得なかった。徐正敏もソウルにて資料調査する計画もあきらめざるを得なかった。また年度末に国内の図書館、資料室なども閉鎖状態となり研究の遅れに拍車をかけた。この遅れを今年度何とか回復したく考えているが、新型肺炎の流行の終息は不透明であるので、現在のところ研究期間を1年間延長せざるを得ないと判断している。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度の研究の遅れを取り戻すべく、海外資料調査を現在のところ推進していきたいと考える。昨年度実施できなかった韓国、アメリカ、オーストラリアでの資料調査に加え、可能であれば、スイス、イギリスでの資料調査を実施したく計画している。しかし新型肺炎の流行状況によっては再考の余地がある。10月には東アジアキリスト教史研究会と韓国のアジアキリスト教史学会の合同国際学術会議を予定している。それにあわせて、ソウルで本科研テーマでの研究会を韓国の研究者を招いて実施したく計画中である。 その他国内では東京神学大学図書館、国際基督教大学図書館、同志社大学人文科学研究所などでの資料調査を推進する方針を固めている。その他、各研究者が図書・論文の出筆を進めていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
新型肺炎の流行に伴い、海外での資料収集が不可能となったため。今年度は終息の状況を見極め、調査の再開に努める計画である。
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