研究課題/領域番号 |
18K00111
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
|
研究機関 | 武蔵大学 |
研究代表者 |
小森 謙一郎 武蔵大学, 人文学部, 教授 (80549626)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | 内面の自由 / 死 / 異端 / 主権 / モンテーニュ / キリスト教ヨーロッパ / ユダヤ人問題 / パレスチナ問題 |
研究成果の概要 |
いかにして「内面の自由」を保つべきか──こうした問いが提起されるのは、保たれるべきものが脅かされるときである。 現代民主主義国家において、信仰、思想、良心の自由は、通常は法的に保障されている。だが「内面の」自由である限り、原理的には外的な法は関係がない。だとすれば、内的自由はいかにして場をもち、どのように確保されうるのか? 以上の観点から、本研究ではモンテーニュ以降のヨーロッパ思想史に着目し、歴史的・地政学的背景を踏まえつつ、内的自由の実態を死、異端、主権という三点から考察するとともに、ユダヤ人問題からパレスチナ問題に至る今日の状況も視野に入れつつ、その現代的意義を追究した。
|
自由記述の分野 |
ヨーロッパ思想史
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近代におけるユダヤ人問題から現代におけるパレスチナ問題に至る流れを「内面の自由」の観点から考察したことで、今日のパレスチナ/イスラエル情勢を取り巻く国際社会の体制を具体的に理解するための視座を示した点に本研究の社会的意義がある。 またモンテーニュに関する研究は、主として従来フランス文学の領域で行われてきたが、あくまでもヨーロッパ思想史の文脈において「内面の自由」の思想家としてモンテーニュを捉えた点、さらに全体を通じてアラブ的なものへの眼差しを導入し、「死、異端、主権」という三点から内的自由を捉え直すための新たな視座を提示した点に本研究の学術的意義がある。
|