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2019 年度 実施状況報告書

大正期から昭和初期におけるピアノ演奏法とその指導法の発展――園田清秀を中心に――

研究課題

研究課題/領域番号 18K00124
研究機関東京藝術大学

研究代表者

山下 薫子 (坂田薫子)  東京藝術大学, 音楽学部, 教授 (90283324)

研究分担者 甲斐 万里子  和洋女子大学, 人文学部, 助教 (30803689)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワード園田清秀 / ピアノ指導法 / 西洋音楽受容史 / 音楽教育史
研究実績の概要

本研究の目的は,園田清秀と高弘の遺した史資料を中心に置き,これを音楽学及び音楽教育学の視点から吟味することによって,大正期から昭和初期における日本のピアノ演奏法や指導法がどのように発展したのか,その一端を明らかにすることにある。
令和元年度は,前年度に引き続いて文献収集と清秀に関する一次資料の分析,考察を行った。これに加えて,研究分担者らの協力を得て,当時のヨーロッパの音楽事情に関する情報収集を実施した。
東京藝術大学大学史史料室における一次資料の収集は,ほぼ完了している。その分析と考察の結果,これまで一般に知られていた清秀の基本情報に誤りがあることを発見するとともに,彼の功績をピアノ指導法発展の歴史に位置付け,研究大会および論文にて発表した。
ヨーロッパでの調査については,次の3つの問いを立てて,資料収集と聞き取り調査を行った。①園田清秀が,留学先のフランスで衝撃を受けたとされる当時のソルフェージュとは,どのようなものであったのか。②留学先で師事したとされるカサドシュ(Robert Casadesus, 1899-1972)のピアノ指導とは,どのようなものだったのか。③当時,フランスでも実践されていたジャック=ダルクローズ・リトミックとの接点はあったのか。得られた資料とデータに基づき,これらの問いに対する答えを一つ一つ探しながら,園田が音感指導とピアノ指導の方法論を着想した過程について考察しているところである。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

年度末に計画していた園田清秀の弟子や孫弟子への聞き取り調査は,COVID-19への対応により,延期せざるを得ない状況となった。また,大学構内への入構規制により,資料のデータ入力作業も中断した。

今後の研究の推進方策

COVID-19にかかわる非常事態が収束し,様々な規制が解除されてから,前年度に実施できなかった聞き取り調査を実施するとともに,データ入力作業を再開する。
その他は,当初の計画どおりに遂行する予定である。

次年度使用額が生じた理由

今年度の学会が,勤務地と同じ東京都内であったため,これに伴う旅費が発生しなかったことに加え,COVID-19への対応によって,聞き取り調査に関する経費とデータ入力作業にかかわる謝金に残額が生じている。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2020 2019

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 昭和初期におけるピアノ指導法の発展――園田清秀を中心に――2020

    • 著者名/発表者名
      山下 薫子
    • 雑誌名

      全日本音楽教育研究会大学部会会誌

      巻: 令和元年度 ページ: 16-22

  • [学会発表] 昭和初期におけるピアノ指導法の発展――園田清秀を中心に――2019

    • 著者名/発表者名
      山下薫子
    • 学会等名
      令和元年度全日本音楽教育研究会全国大会(於 武蔵野音楽大学)

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公開日: 2021-01-27  

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