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2020 年度 実績報告書

20世紀以降の器楽音楽と電子音響音楽における構造的音色表現の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18K00132
研究機関名古屋市立大学

研究代表者

水野 みか子  名古屋市立大学, 大学院芸術工学研究科, 教授 (50295622)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードピエール・シェフェール / 電子音響音楽 / 音色 / 音響思想 / ネットワーク音楽 / レストレーション
研究実績の概要

本研究「20世紀以降の器楽音楽と電子音響音楽における構造的音色表現の研究」は、現代の音楽美学的課題として音色表現に着目し、「音色の諸相」を、音楽に関わる三つの学問分野(音楽学、分析理論、音楽情報処理)を横断する方法で実施された。対象となる音楽を20世紀以降のものに限定したことにより、音色表現は、ピエール・シェフェールの音響思想の基盤となる1940年代のラジオ活動と演劇活動の音楽学的歴史研究、1960年代の電子音響音楽における音響心理学を『音響オブジェ論』の翻訳と音響サンプル製作による感性データ研究、音楽演奏の場面におけるヴァーチャルおよびリアルなインタラクションにおける認知研究によって進められた。研究成果は、日本音楽学会、先端芸術音楽創作学会、日本電子音楽協会、国際コンピュータ音楽学会、電子音響音楽国際研究会、音楽情報科学研究会等で発表された。
1940年代のシェフェールのラジオ活動と演劇活動は、ミュジック・コンクレートに独特の方向性を持たせた。音響の聞き取りに関して、聴取者の記憶・経験や文化背景が重要であることは広く認識されているが、シェフェールが青年演劇活動の脚本製作や演出に携わったこと、初期ラジオ放送に技術者として携わったこと、演劇で培った広い人脈によってラジオ・ドラマに独自の広がりを持たせことは、 20世紀フランス独特の芸術展開であり、これまでの研究ではあまり指摘されてこなかった局面である。本研究ではその点にスポットをあてた。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2021 2020 その他

すべて 国際共同研究 (2件) 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [国際共同研究] パリ・ソルボンヌ大学(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      パリ・ソルボンヌ大学
  • [国際共同研究] ルーアン大学(フランス)

    • 国名
      フランス
    • 外国機関名
      ルーアン大学
  • [雑誌論文] Enlarged tradition in contemporary repertoire of Japanese sho; --- succeeding and creating of sound space2021

    • 著者名/発表者名
      Mikako MIZUNO
    • 雑誌名

      Circuit - musique contemporaine

      巻: - ページ: -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 20世紀電子音響音楽における音響思想/ピエール・シェフェールにおける還元的聴取と音の類型2020

    • 著者名/発表者名
      林宏樹 水野みか子
    • 雑誌名

      愛知音楽研究会

      巻: - ページ: -

  • [雑誌論文] 日本の電子音響音楽アーカイヴについて ー日本電子音楽協会アーカイヴ・プロジェクトの経過報告ー2020

    • 著者名/発表者名
      水野みか子
    • 雑誌名

      先端芸術音楽創作学会

      巻: 12-3 ページ: 12-16

  • [学会発表] The aesthetics of notation in Japanese Electroacoustic Music2020

    • 著者名/発表者名
      水野みか子
    • 学会等名
      音楽情報科学研究会第129回研究発表会
  • [図書] 芸術工学への挑戦 2 人と世界との間をつなぐインタラクションデザイン2020

    • 著者名/発表者名
      大坪牧人 他
    • 総ページ数
      196
    • 出版者
      岐阜新聞社
    • ISBN
      978-4-87797-293-6

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公開日: 2021-12-27  

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