研究成果の概要 |
ドイツ近代美術(19世紀末~20世紀)は、明確な綱領を持つ芸術家集団(Gruppe, Bund, Verein, Ratほか)の結成・解散を特徴とする。その歴史は、近代社会における共同体/集合体関連の変容や、社会システムや規範の機能主義的分化、また文化の複雑化を映出する。 芸術的価値が多様化し「芸術の終焉のあと」が問われる現在、最重要の論点は「規範とデザイン」にほかならない。本研究は、グノーシス的二元論やモニスムス的一元論を視野におき、造形学校「バウハウス」を主題に、無規範的な多元性という「例外状態」に即して、倫理的なポスト・主体性の制作行為としての革新的なデザイン・芸術概念を構築した。
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