本研究課題では、軽演劇を中心に近代演劇としての商業演劇の機能とその興行展開について、約30の機関で資料調査・収集、関係者8人への聞き書き等の基礎調査を行った。研究成果物としては雑誌論文8件、学会発表11件、図書5件がある。主な研究成果物に軽演劇の最高傑作とされる榎本健一『最後の伝令』を海外作品と比較検証した論文「エノケン喜劇『最後の伝令』とF・キャプラ映画『陽気な踊り子』―軽演劇にみるアメリカ映画のアダプテーション―」、大正期翻訳オペラを興行的観点から再検討した単著『ローシー・オペラと浅草オペラ―大正期翻訳オペラの興行・上演・演劇性―』がある。
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