研究課題/領域番号 |
18K00148
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01050:美学および芸術論関連
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研究機関 | 昭和音楽大学 |
研究代表者 |
酒井 健太郎 昭和音楽大学, オペラ研究所, 准教授 (60460268)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 音楽界の〈リエゾン〉 / 公演記録 / 人的ネットワーク / 「呼び屋」 / 音楽プロモーター / 柳澤健 / 国際放送 / 書簡 |
研究成果の概要 |
COVID-19のパンデミックのために当初計画した研究ができなくなった。そこで、その時点で可能な研究目的・手法に切り替えて、以下を実施した。 (1)先行研究を整理・検討することで、これからの研究課題を抽出(確認)した。(2)プリングスハイムが遺した大量の書簡のうち、取り寄せが可能な分について収集・分析し、彼が日本と海外の音楽界を繋ぐ役割を果たしていたことを確認した。(3)彼が関与した音楽公演に関する資料を収集し、それをもとに公演記録を整理した。(4)彼の弟子等にインタビュー調査をおこなった。(5)プリングスハイムに関する研究コミュニティを形成した。(6)関連領域についての調査・研究をおこなった。
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自由記述の分野 |
文化論・芸術学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
クラウス・プリングスハイムは1931年の来日から1972年の死去までのほとんどの期間を日本を拠点として活動した。つまり彼は戦前・戦中・戦後の40年間の日本の音楽史を通して経験した稀有な外国人音楽家である。 近代日本の音楽文化に対する西洋音楽の影響は甚大である。これは単に「作品が伝えられた」という「点」で語られうるものでなく、人材育成、環境整備、演奏・鑑賞・評価などのプロセス、つまり「線」で捉えなければならない。プリングスハイムはその全てに関わっていた。 彼を研究の対象とすることで、彼の眼を借りてこの40年間の日本の音楽史を見直すことができ、新たな歴史叙述が可能になる。本研究はこの一端を成した。
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