研究課題/領域番号 |
18K00156
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研究機関 | 國學院大學北海道短期大学部 |
研究代表者 |
山寺 三知 國學院大學北海道短期大学部, その他部局等, 教授 (70352507)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 日本音楽 / 中国音楽 / 東洋音楽 / 正倉院 / 古楽譜 / 雅楽 |
研究実績の概要 |
本年度は以下の①~⑧を行った。 ①2019年8月には、研究協力者である長谷部剛氏・山寺美紀子氏とともに、11月には、山寺美紀子氏とともに、林謙三旧邸において調査を行い、未発表の原稿や、既発表であっても一般には閲覧・入手困難であると思われる業績を発見・撮影した。/②2019年8月には、研究協力者(長谷部剛氏、山寺美紀子氏)とともに、関西大学において、同大学に移管中である林謙三旧蔵資料を調査し、草稿・資料等について撮影を行った。以上①②は、昨年から継続している調査である。/③2019年11月、研究協力者(山寺美紀子氏)とともに東京国立博物館において正倉院楽器「螺鈿紫檀五絃琵琶」を、奈良国立博物館において正倉院楽器「金銀平文琴」を、それぞれ実見した(これらの楽器は林謙三が調査研究の対象としていたものである)。/④林謙三旧邸におけるこれまでの調査で発見された、オープンリールテープのうち、林謙三が天平の音楽や正倉院楽器について語った肉声や、正倉院での楽器調査の際に記録された楽器の音声等をデジタル化した。/⑤林謙三旧邸におけるこれまでの調査で発見された、クルト・ザックス著、太田太郎訳『インド・インドネシアの楽器』(未刊行)の翻字作業を完了した。/⑥「林謙三業績目録訂補(仮題)」の作成に着手した。/⑦林謙三の未発表原稿「東亜に於ける楽器に関する研究――その一、日本雅楽の主要源流として見たる唐代音楽の楽器・楽律・楽曲の全貌――」の翻刻を公表した。⑧「金銀平文琴」(上述)に関する、中国における研究論文の翻訳を発表した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
年度末に予定していた、林謙三旧邸、関西大学等での調査が、新型コロナウイルスの影響により中止となり、それにより資料整理や撮影が行えず、また、それら蔵書資料を使用・反映して行う翻刻作業にも影響が生じているため。
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今後の研究の推進方策 |
2020年度の出張調査は、新型コロナウイルスの影響で、見通しが全く立たない状況ではあるが、状況が好転し、出張が可能になった際には、遅れを取り戻すべく、調査を行いたい。また、調査が行えない場合には、作業手順を変更するなど、その時の状況に応じて計画を見直し、少しでも計画を推進するように努めたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
理由:①新型コロナウイルスの影響により、年度末に計画していた研究協力者との出張調査が中止になった。②当初、計画していた情報処理機器(特にモバイルコンピュータ)の購入予算を、次年度以降へ繰り越した。 2020年度の使用計画:①情報処理機器及びソフトウエアの購入、②オープンリールテープ音源のデジタル化(業者委託)、③出張調査の旅費、④関連書籍の購入、⑤資料の複写等。
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