2019年4月から「奇蹟の芸術都市 バルセロナ」展を全国5美術館で開催し、監修者として各地で講演をおこなった。展覧会図録にはこれまで日本で調査されてこなかった川上音二郎と貞奴のバルセロナ公演についての研究成果を発表した。またカタルーニャ美術館学芸員アドゥアル・バジェス氏を招聘し「ピカソとバルセロナ」と題したシンポジウムを企画・開催した。2020年に本シンポジウムの意義とそれまでのピカソに関する調査によって得られた新知見を論文にまとめた。カタルーニャ美術館と日本の美術館との交流が促進され、後継のスペイン美術の展覧会企画への一助となる関係を築くことができた。
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