研究課題/領域番号 |
18K00211
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研究機関 | 京都市立芸術大学 |
研究代表者 |
吉岡 俊直 京都市立芸術大学, 美術学部/美術研究科, 准教授 (80329870)
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研究分担者 |
村上 史明 筑波大学, 芸術系, 助教 (30512884)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | フォトグラメトリー / photogrammetry / 3DCG / 4D |
研究実績の概要 |
2021年度は本研究の最終年度である。これまで検証してきたフォトグラメトリー撮影設備及び撮影技術を使い、最終的な研究テーマである人体の動きを撮影した動画から4Dデータ抽出、WEB上でそのデータを閲覧できるブラウジングの研究を行なった。 時系列で研究過程を述べる。フォトグラメトリースタジオを使い、カメラの設定と得られる3Dデータの相関関係を調べた。着衣のバリエーションも考慮し、白黒、ニュートラルグレーの服でカメラの露出を変化させ、如何に3Dデータの造形が崩れるかチャート表を制作した。そのデータを元に相対的に適正な設定が算出できる基本データを完成させた。それと、動きによるブレとシャッタースピードの相関関係を抽出した。走る、歩く、ジャンプなど基本動作の中で3Dデータの造形的変化がいかに現れるかを検証した。その後、実際のモデルの撮影を行う。表現分野(漫画、アニメ、美術、デザインなど)への利用を前提とし、男女、日常的な動作、スポーツ、服装に最大限のバリエーションを持たせ撮影した。その撮影データを元にフォトグラメトリー技術で3D化、動画から静止画を抜き出し1コマ単位に3D化を進めてゆく。その蓄積されたデータを元に、WEB上で快適に、3D CGの専門知識がなくとも任意の時間軸で人体の観察ができるWEBページを構築した。留意点としては、マウス(タブレットの場合は指先のピンチ等の動き)操作と視覚的情報、空間認識の同期に重点を置いた。3Dデータの移動、回転、ズームに加えてカメラアイ特有の広角/望遠の歪みもシュミュレーションできるように設計した。実写の動画を再生し、任意の地点から3Dデータの呼び出しが行えるWEBページをベータ版として既に公開し、使用感のフィードバックを行なっている。 最終的に本研究のフォトグラメトリー技術を利用した作品の発表も行なった。今後は学会での論文発表を予定している。
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備考 |
第8回NBCメッシュテック シルクスクリーン国際版画ビエンナーレ展 会期:2022年3月4日(金)~3月9日(水)会場:有楽町朝日ギャラリー「大賞」受賞 第3回 PATinKyoto 京都版画トリエンナーレ 2022 会期:2022年4月12日(火)〜5月8日 会場:京都市京セラ美術館 本館2階南回廊「大賞」受賞
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