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2021 年度 実施状況報告書

美術解剖学教育の交流と展開 ー独、UK、USA、NZの教育・研究の比較を通してー

研究課題

研究課題/領域番号 18K00227
研究機関東京藝術大学

研究代表者

宮永 美知代  東京藝術大学, 美術学部, 助教 (70200194)

研究分担者 伊藤 正裕  東京医科大学, 医学部, 主任教授 (00232471)
木下 史青  独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸企画部, 上席研究員 (20321549)
岩井 治樹  鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (30452949)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2023-03-31
キーワード美術解剖学 / 形態学 / 体 / 教育 / 描画 / 顔 / 触覚
研究実績の概要

美術解剖学書の出版は海外でも小さなブームのような状況を呈しており、ここ数年で欧米でも東アジアでも良質な書の出版が相次いでおり、それらの特徴についても検討が必要であろう。1.美術解剖学のかたちの問題として、昨年度に口頭発表したプロポーション研究を「レオナール・フジタの描いた子供の魅力 ―《小さな職人たち》のプロポーションからの考察」をまとめた。子供らしさのプロポーションからの強調や、造形表現上の顔の非対称性に備わる魅力を明らかにした。2.美術解剖学上の重要な性、年齢、環境による差異という形態的差異がある。造形表現として異なる国の人々をどのように表現したのかをテーマとした「人のかたち -異人をどう表現し、また表現されたのか-」について研究を深め、日本顔学会第22回オンラインサロンで講演した。本テーマは継続してまとめつつある。3.美術解剖学の骨学、筋学と共に重要なテーマの一つである表情について、色彩と形態で表情表現を考察、表現する取り組みを行い、「会話(顔マグ2)」としてフォーラム顔学2021で、作品展示発表した。4.「手の巧緻性」、「嗅覚と触覚の連動」に関連した研究として、マウスの触覚系の神経回路解析を行った。進行方向に対し、ヒトでは手が一番前にくるのに対し、多くの動物では頭部が一番前にくる。さらにマウスの触覚は、ヒゲを中心とした頭部領域で発達していることから、触覚研究は、頭部で行うことが適切であると考えた。ヒゲパッドに神経トレーサーを注入した結果、三叉神経節の上顎神経領域にニューロンの細胞体が、さらに三叉神経の主感覚核および脊髄路核に軸索終末が確認された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

最終年度となるが、COVID-19の影響は大きく、渡欧、渡米ともに困難な状況であり、海外の研究者と直接対面しての交流は困難であることは支障がある。しかし国内でも 研究すべき複数の美術解剖学研究テーマがあり、これらを発表する。触覚に関して、岩井が環境を得て独自の実験を行なっており、これらを加えて総合的にまとめて行く予定である。

今後の研究の推進方策

COVID-19での移動制限は徐々に解除されているが、海外の研究者との対面しての直接交流はまだスムーズではなく、今後もネット通信に依存せざるを得ないであろう。これにより本研究のタイトルでもある交流という観点では弱くならざるを得ない。その一方で、本研究の目的の一つ は、さらなる美術解剖学研究を進展させることにもあり、国内において可能な範囲でテーマを深めて行くことを、今後の研究としても重く考えていきたい。そして、全体を総括する。

次年度使用額が生じた理由

最終年度となるが、COVID-19の影響は大きく、渡欧、渡米ともに困難な状況であり、海外の研究者と直接対面しての交流は困難であることは支障がある。しかし国内でも 研究すべき複数の美術解剖学研究テーマがあり、これらを発表する。触覚に関して、岩井が環境を得て独自の実験を行なっており、これらを加えて総合的にまとめて行く予定である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2021

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] レオナール・フジタの描いた子供の魅力 ―《小さな職人たち》のプロポーションからの考察2021

    • 著者名/発表者名
      中村寿賀子・宮永美知代
    • 雑誌名

      美術解剖学雑誌

      巻: 23 ページ: 35-47

    • 査読あり
  • [学会発表] 人のかたち -異人をどう表現し、また表現されたのか-2021

    • 著者名/発表者名
      宮永美知代
    • 学会等名
      日本顔学会 第22回顔学オンラインサロン
    • 招待講演

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公開日: 2022-12-28  

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