日本の伝統技法である「截金」と、紀元前ヨーロッパから伝わる金箔装飾ガラスの「ゴールドサンドイッチガラス碗」を申請者の先行研究によってこの二つを繋いだ。日本に渡ってきた截金を海外へ伝えるため発表を繰り返し、一部の研究者の間では「Kirikane」が浸透しつつある。 本研究ではさらに研究を深め、三次元画像解析やコンピュータグラフィックスによる再現技術などを駆使することで作品の情報を明解にし、図像からも比較解析することで、日本へのルートを見いだせた。そして、シルクロードという中国発信の交流路より、「ゴールドロード」というヨーロッパ発信の文化交流路が妥当という新たな研究の道筋を見い出すことができた。
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