研究課題/領域番号 |
18K00229
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
石田 美紀 新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (70425007)
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研究分担者 |
Kim JoonYang 新潟大学, 人文社会科学系, 准教授 (00749955)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | 声 / 女性声優 / 現地化 / 受容 / メディア |
研究実績の概要 |
2020年度、研究代表者である石田美紀は、前年度までに実施した韓国とシンガポールにおける声とその現地化の調査を踏まえ、以下の成果発表をおこなった。単著刊行:『アニメと声優のメディア史 なぜ女性が少年を演じるのか』(青弓社、2020)、発表:「音声の現地化から考察する90年代アニメの 東・東南アジアにおける受容 」国際会議「アニメ研究を切り開く:声とアーカイブ Beyond Theorizing Anime: Voices and Archiving:ラウンドテーブル 「声」、新潟大学アニメ・アーカイブ研究センター(2021年3月6日)。 研究分担者であるKim Joon Yangは、国際会議「アニメ研究を切り開く:声とアーカイブ Beyond Theorizing Anime: Voices and Archiving」のラウンドテーブル「声」において参加者とともに、声の現地化について議論した。
2021年度、前年度までの声とその現地化の調査を踏まえ、代表者は以下の成果発表をおこなった。論文寄稿"Voice Actresses Rising: The Multilayered Stardom of Megumi Ogata in the 1990s"『』Anime Studies:Media-Specific Approaches to Neon Genesis Evangelion』(Stockholm University Press,2021)、発表「オープニング・エンディングから考えるリミテッド・アニメーションにおける音と映像の関係」シンポジウム「オーディオヴィジュアルの歴史における「アニソン(1960/1990)」:テレビまんが・音盤・ノスタルジー」(表象文化論学会、2021年7月3日)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
コロナ禍のため、申請時に計画していた中国語圏での現地調査ができていないという問題はありつつも、台湾、そしてシンガポール、フィリピン、さらにはスペインにおけるアニメの声の吹き替えの問題について、当該地域の研究者との情報および意見交換を行っている。 また、これらの調査結果は、適宜論文化をおこなっており、国外におけるアニメの声における書籍を編纂し、同書籍の2022年度中の刊行を目指している。
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今後の研究の推進方策 |
コロナ禍がまだ収束していないため、現地調査は困難であるが、Zoomなどを利用して、シンガポール、台湾の声の音声化の状況について、現地の研究者との意見交換を行う。その成果は、2022年度中に国外におけるアニメの声論集として刊行することを予定している。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍のため、2021年度も、2020年度に引き続き、現地調査および対面での研究会開催は不可能であった。そのため旅費を使用することはできなかった。そのかわりに、オンラインでのインタビュー調査と研究会をを円滑に行うためにPC等を購入した。結果、物品費の執行が申請時よりも超過することになった。 2022年度も海外渡航計画の実現性はコロナ感染政策しだいであるため、オンラインでの調査を積極的におこない、本研究最終年度のまとめを行う予定である。
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