研究課題/領域番号 |
18K00231
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
西島 治樹 富山大学, 学術研究部芸術文化学系, 准教授 (50413191)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
|
キーワード | メディア芸術 / 保存・修復 |
研究実績の概要 |
メディアアート作品の保存修復は、歴史が浅いため、絵画や彫刻といった既存芸術が蓄積してきたような方法論が不足している。本研究は、デジタルテクノロジーを実装したメディアアート作品の保存と修復の可能性を(1)技術的方策(2)社会的制度の2つの側面から検証する。技術的方策として、初年度にあたる2018年度は、近い将来、管理者不在となることを想定したデータ保存の仕組みとして、複数の小型コンピュータにプログラムの一部を分散保存・稼働する仕組みを作り、2019年度前半は、前年度実施したプログラムの分散稼働システムを物理的に低温保存させる環境実験を実施した。保存状況の記録、データの検証、収集データの整理を行った。同時に本年度は、ノルウェー公文書館、国家記銘院 IPN (ポーランド)の戦争資料の管理、収集、公開を中心としたアーカイブの低温保存について社会的制度の見地から海外調査を実施する予定だったが新型コロナウィルスの感染防止の観点から海外渡航を見合わせた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度は、技術的方策の一つ「低温保存」を行ったが、研究対象である海外調査(ノルウェー公文書館、国家記銘院 IPN (ポーランド))について、海外渡航自粛の時期にあったため、実行できなかった。しかしながら、継続中である技術的方策の検証作業と同時進行が可能であることから、2020年度調査では、対象の研究先を絞りながらあわせて行う計画である。
|
今後の研究の推進方策 |
新型コロナウィルスの感染防止の観点から当初の計画を変更予定。現在まで研究はやや遅れている。世界的事態が収束した場合、予定していた海外渡航による研究を継続するが、収束しない場合、研究調査対象地域を国内に変更することを検討中である。
|
次年度使用額が生じた理由 |
新型コロナウィルス感染防止の観点により海外渡航研究を見合わせたため、使用額に変更が生じた。今年度は、計画していた海外調査を行う予定だが、今後の状況を見て国内調査へシフトも検討。
|