本研究は、社会課題解決を目指す研究推進の場において政策立案側とアカデミアの間にギャップが存在すると仮定し、それが何かを明らかにすることを目指した。その結果、欧州の研究開発イノベーションの枠組みの設計と実施における調査からは政策立案側、アカデミア及び関係者側の両者がそれぞれに意見を発信したり、対話の機会を実施し相互理解に努めていることが分かった。また助成機関が社会や政府の期待といった外的な意図とアカデミアを結びつけ、科学の認知発達、つまり科学の歴史を作る上でも重要な役割を担うという仮定のもと助成機関についての役割や位置付けについても整理することができた。
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