近代西陣織に関する、近代産業遺産である機械や裂を発掘調査し、その移入によってもたらされた技術の変容を探った。移入された機械を用いて実際に製織し、西陣固有の織物を獲得する過程を、製織システムの変遷から明らかにする実験をおこなった。さらに、産業遺産の新たな活用法を模索し、その可能性を提示した。 また、裂を産業遺産と捉え、西陣固有の織物を特定し、具体的な製織実験を通して、そのシステムや仕掛けを解読した。移入元であるフランスと比較し、その類似性を確認した。裂を写真や3d画像を用いて解析、分類し、これからのプロダクトに有効で実用可能なデータベース作成の手がかりを獲得した。
|