研究課題/領域番号 |
18K00268
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研究機関 | 明治国際医療大学 |
研究代表者 |
斉藤 宗則 明治国際医療大学, 鍼灸学部, 特任准教授 (90399080)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 鍼灸 / 流派 / 用語 / 標準 / 特徴 |
研究実績の概要 |
前年度に行った日本伝統鍼灸学会の協力を得て実施した基本調査において収集した研究資料(教科書、各流派の教材等)を分析した結果、ほとんどの流派において鍼灸の学校教育で用いられている教科書の内容を中心としていることが明らかになった。このため、先に教科書(東洋医学概論、新版東洋医学概論)を中心とした用語を検討することにし、さらに最近20年の全日本鍼灸学会誌の論文を調査して必要な用語の候補を追加した。用語の検討にあたっては、ISOで定められている用語集作成の標準規格の内容に基づき、メンバーでそのルールを共有しながら、基本用語の選定、及び概念を検討した。基礎理論の領域において候補となる用語を500語にしぼり検討を進めた。 2019年5月に、世界保健機関(WHO)の総会にて国際疾病分類第11版(ICD-11)が採択された。ここに初めて伝統医学の疾病分類が採用され、伝統医学病名の標準化がされたことを意味し、伝統医学の医療情報の収集と活用に対する期待と関心が高まっている。また、国際標準化機構(ISO)のTC249(伝統中国医学)とTC215(医療情報)という2つの専門委員会において、用語の標準策定が進められている。中国が提案している規格案は、用語集策定の規格への対応が不十分、各国への配慮が不足等の理由から、進んでいないものが多い。我々の研究は、ISO標準の方法に基づいて、日本鍼灸の基幹である用語を策定することで、日本鍼灸の特徴を明らかにしつつ、世界の標準化の流れに対応するものである。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
就業状況の変化および新型コロナウィルスの流行により、メンバーを含め、業務の多様化を余儀なくされ、十分に研究を進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
Zoom等オンライン会議を多くして、メンバーとの研究を進める予定である。 各流派の診療の実態調査も新型コロナウィルスの流行状況によるが、可能であれば実施し、難しければオンラインによるインタビュー等に切り替えての実施を検討する。
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次年度使用額が生じた理由 |
就業状況の変化および新型コロナウィルスの流行により、メンバーを含め、業務の多様化を余儀なくされ、十分に研究を進めることができなかった。 新型コロナウィルスの流行の状況に応じて、実態調査を行う予定である。
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