研究課題/領域番号 |
18K00278
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研究機関 | 大阪教育大学 |
研究代表者 |
小野 恭靖 大阪教育大学, 教育学部, 教授 (50194600)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | ことば遊び / 見立番付 / 往来物 / 瓦版 / おもちゃ絵 / 番付 / 江戸時代 / 文献資料 |
研究実績の概要 |
2022年度はコロナ禍の影響で1年間の期間延長をお認めいただいた年度であったが、引き続きコロナ禍が収束しない状況の中、出張計画を立てることが叶わず、またもや研究の進捗が遅れることになった年度であった。本研究は2023年度まで再延長を許可されたので、都合6年間の研究プロジェクトとなった。2022年度はその5年目に該当する。 本年度も出張を伴う文献調査を自粛する中で、古書市場に出た古書資料の掘り起こしを丹念に行い、多くの貴重な資料を購入し、収集することができた。 具体的には『重言見立大角力』『能人の言重言くらべ』『一休狂歌伊呂波問答』『考物壹萬題 : 智恵くらべ』『志んはんみぶりあなづくしいやみの角力』『新ぱん普請方おどけ替詞』『破家多分間抜婦抜野路間辺羅坊』『松迺壽』『道歌百人一首』『道歌百人一首麓枝折』『道歌百人一首心乃策』『新法狂字図区画』『新工夫狂言尽考物』『新作地口行燈』『流行せんだいぶし』『なんでもかんでも喰競見立角力』『文字書違見立相撲』『文字書ちがひ見立』『文字書違見立二編』などの日本語ことば遊びに関わる貴重な文献を購入し、調査対象とした。 なお、それらの調査の一部をもとに「重言の見立番付-『重言見立大角力(天保十一年冬板)』『重言見立大角力(増補版)』『重言見立大相撲』『重言見立相撲(仮題)』『能人の言重言くらべ』紹介-」(『日本アジア言語文化研究』第17号<2023年3月>)という論文を執筆することができた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
2019年度末から始まったコロナ禍のため、3年以上にわたって十分な文献資料の調査ができない状況があり、今も続いている。文献調査は本研究の大きな柱にひとつであり、研究の進捗状況には厳しいものがある。しかし、古書市場から購入した見立番付、往来物、瓦版、おもちゃ絵などの文献資料の丹念な調査によって一定程度の研究成果を挙げることはできている。
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今後の研究の推進方策 |
研究の最終年度に当たる2023年度においては、過去3年間以上にわたるコロナ禍のために実施を見合わせていた遠方の図書館や文庫等での文献調査を実施するとともに、この間に古書店から購入して収集してきた資料群(見立番付・往来物・瓦版・おもちゃ絵など)を精査し、研究のまとめを行う。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度も前年度に引き続くコロナ禍のため、予定していた調査研究のための出張を見合わせざるをえなかった。そのため、旅費の執行ができず残額が生じることとなった。 2023年度は現時点まで訪問調査ができていない図書館、文庫のうち、貴重な文献を所蔵している機関を訪問し、文献資料の調査を実施したい。また、あわせて古書市場に出ている文献資料の蒐集も行い、残額すべての執行をはかりたい。
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