江戸時代後期の見立番付や往来物、おもちゃ絵、瓦版などの文献資料の中に見られる日本語のことば遊びに注目して、当時の人々の日本語に対する関心の有り様を分析するとともに、現代に生きる私たち日本人が忘れている日本語の面白さや特徴を具体的な資料をもとにして浮き彫りにすることができた。図説百科事典である『和漢三才図会』のパロディーである『附会季撰草紙』『大新板附会三才図会』初編・二編・三編、『新版附会三才図会 初編』や擬人名を題材とした見立番付『人名附物見立相撲』、さらには重言を題材とした『重言見立大角力』『能人の言重言くらべ』などを図版写真・翻字とともに紹介し、成立の位置づけを行った。
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