研究課題/領域番号 |
18K00288
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研究機関 | 共立女子大学 |
研究代表者 |
遠藤 耕太郎 共立女子大学, 文芸学部, 教授 (50514113)
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研究分担者 |
富田 美智江 流通経済大学, 法学部, 准教授 (40615952)
岡部 隆志 共立女子短期大学, その他部局等, 教授 (50279733) [辞退]
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 喪葬儀礼 / 殯 / 中国少数民族 / 挽歌 / リス族 |
研究実績の概要 |
①令和元年度に中国雲南省瀘水市で現地調査し、その後資料化したリス族の対詠形式の葬歌は、かなり部分的なものであったが、歌い手の師匠であった楞此パ(手偏に八)(ビパ・呪的職能者)が1985年、1987年に歌った葬歌が、『雲南民族古籍叢書・リス族文庫第一集 喪葬歌』(雲南民族出版社・1992年)として刊行されている。本年度はそのすべてを日本語訳したうえで、要旨を作成、さらに分析を加えた。 ②本年度は新型コロナウイルスの蔓延のため、予定していた中国雲南省ジンポー族、ジノー族の喪葬儀礼に関する現地調査が実施できなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの蔓延のため、予定していた中国雲南省ジンポー族、ジノー族の喪葬儀礼に関する現地調査が実施できなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2021年度も新型コロナウイルスの影響で、中国雲南省での現地調査は行なえない見込みである。そこで、2018年度にデータ化した2000年に遠藤が調査・撮影したモソ人の喪葬儀礼を資料化することにした。幸い、モソ人で当時調査を手伝ってくれたアウォ・ジパ氏が、モソ語の音声記号を習得してくれたので、音声記号付きの逐語訳・大意を合わせた形で、資料化が可能である。 また、国内研究として、これまで古代中国の『儀礼』や『士葬礼』を読解してきたが、その完訳版ともいえる『朱子家礼』を読解することとした。『朱子家礼』は少数民族の知識人にもかなり読まれた痕跡があり、こうした完訳版に記された喪葬の方法が、彼らの喪葬儀礼に反映している可能性はかなり大きいと予想している。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナウイルスの影響による推進方策の変更。21年度のモソ人も喪葬儀礼の資料化に伴う謝金(音声記号・中国語訳・日本語訳)、翻訳にあたっての通信費に使用する。
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