研究課題/領域番号 |
18K00291
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研究機関 | 中央大学 |
研究代表者 |
小野 泰央 中央大学, 文学部, 教授 (90280354)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 圏点 / 近世 |
研究実績の概要 |
中国明代末に日本に渡ってきた陳元贇の『昇庵詩話』「批点式」に「一句精巧者[佳境] 点於句側」「一句高妙者[妙境] 圏於句側」「字眼錬得妙者 両重圏於字側」「老於対偶者 尖斜圏於字側」「字義錯 点於字中」「文理錯 連点於句中」と圏点の種類と、その評価内容が分類されている。一方、日本においても、宇都宮遯庵の『文家小筌』「点抹図解」に「漢ノ例ハ」として中国の用法と日本の用法の違いが記され、「○○○今様ニ点スルハ、文章ノ甚ダ佳キ処ナリ」「今様ニ点スルハ、圏点ノ処ヨリハ、少劣リタレドモ、外ヨリハ文章ノ佳キ処」等の二中の違いが記されていることを確認した。これは陳元贇『昇庵詩話』の方法とも違いが見られることを確かめた。
中国版本における圏点は、「全国漢籍データベース協議会」(京都大学人文科学研究所 附属東アジア人文情報学研究センター管理・運営)「日本漢文文献目録データベース」(二松学舎大学 日本漢文教育研究推進室)によって、集部の日本現在詩集をピックアップした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
内閣文庫における書物のなかで、圏点が付されたものは、意外と多かったため。
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今後の研究の推進方策 |
圏点の全てを調査するのではなく、「○」点などに絞ることが必要と考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
内閣文庫の調査に時間がかかり、他の文庫の調査が遅れているため。
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