基本的には対馬に於ける対外戦争言説がどのように生み出されどのように発展・美化されてきたのかを扱った研究ではあるが、現代においても世界中のどこかで絶え間なく戦争行為が行われている現状を鑑みるに、この問題は地域や時代を超えて考察してみるべきものであろうと思われる。本研究はそうした考察が行われる際に、大いに参考になるものと思われる。 また科研費給費期間中に、対外戦争に纏わる縁起説を有する対馬の神社の踏査を実施し、現況を調査し写真撮影も実施した。その成果を後述の文章2本に纏めたが、これらの記録は、後年2020年前後の対馬の神社の様子を知る貴重な資料となるはずである。
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