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2019 年度 実施状況報告書

漢代楚辞作品の多角的研究-文学・思想・文化研究資料としての再評価をめざして-

研究課題

研究課題/領域番号 18K00348
研究機関東北大学

研究代表者

矢田 尚子  東北大学, 文学研究科, 准教授 (10451494)

研究分担者 塚本 信也  東北学院大学, 教養学部, 教授 (00275603)
狩野 雄  武庫川女子大学, 文学部, 教授 (80333764)
研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード漢代楚辞作品 / 「七諫」 / 「九懐」 / 「哀時命」 / 「九思」 / 「九歎」 / 「惜誓」
研究実績の概要

本年度は、前年度に引き続き、各メンバーが担当する漢代楚辞作品の訳注作成と研究を進めた。また、次のように、年度の前半と後半に一度ずつ、打ち合わせと研究報告をおこなう機会を設けた。
まず、8月19、20日に、東北大学川内南キャンパスにおいて、2019年度第1回研究打ち合わせおよび研究報告会を開催し、矢田尚子(研究代表者)・塚本信也(研究分担者)・狩野雄(研究分担者)・上原尉暢(研究協力者)が参加した。打ち合わせでは、それぞれの担当する訳注の進捗状況を報告するとともに、疑問点について討論をおこない、知見を共有した。研究報告会では、矢田は「楚辞「七諫」について」、塚本は「小南一郎『楚辞とその注釈者たち』を再読する」、狩野は「二陸と楚辞」、は「王褒「九懐」について」と題する研究報告をおこなった。
また、2月23、24日に、大谷大学本部キャンパスにおいて、2019年度第2回研究打ち合わせおよび研究報告会を開催し、矢田尚子・塚本信也・狩野雄・上原尉暢・高戸聰(研究協力者)が参加した。打ち合わせでは、それぞれの担当する訳注の進捗状況を報告するとともに、疑問点について討論をおこない、知見を共有した。研究報告会では、矢田は「楚辞「九懐」の天界遊行について」、塚本は「王逸「九思」初探」、狩野は「楚辞の玉と香草に関する再検討」、上原は「王褒「九懐」と劉向「九歎」との距離」、高戸は「「運命の盗み聞き」説話-六朝志怪「陳仲挙」から「産神問答」に至る説話の変遷について-」と題する研究報告をおこなった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

矢田は、賈誼「惜誓」・淮南小山「招隠士」・東方朔「七諫」・厳忌「哀時命」の訳注と研究を担当している。このうち、「惜誓」と「哀時命」の訳注をほぼ完成させ、成果発表のための最終調整をおこなっているところである。また、これら二作品を研究する過程で、王褒「九懐」との関わりが浮上してきたため、現在は「九懐」に関する研究論文を執筆中である。また、同時に「七諫」の訳注作成を進めている。
塚本は、王逸「九思」の、狩野は、劉向「九歎」の訳注を担当している。すでに、両者とも訳注作成のための資料収集と精査を終え、次の作業に着手している。
上原は、王褒「九懐」の訳注を担当している。訳注作成はほぼ終え、成果発表のための調整をおこなうとともに、「九歎」「九思」との関係についての研究を開始している。

今後の研究の推進方策

2020年度前半は、引き続き、メンバー各自で研究計画を進める。この間の連絡手段としてはメールを利用し、また、訳注の試案や作業に有用な資料や論文等のデータは、ネット上のクラウドサービスを活用してメンバー全員で共有できるようにし、計画の順調な実施を図る。8月下旬に第1回研究打ち合わせおよび研究報告会を開催し、本年度前半の進捗状況と後半の研究計画を確認する。
2020年度後半は、引き続き各自の研究計画を進めるとともに、学会発表や訳注・論文の公刊等、研究成果の公開も積極的におこなっていく。また2月下旬に第2回研究打ち合わせおよび研究報告会を開催し、本年度後半の進捗状況と次年度の研究計画を確認する。

次年度使用額が生じた理由

10月に打ち合わせを予定し、旅費を計上していたが、台風により中止となった。また、3月に矢田が中国の浙江師範大学で行われる『楚辞要籍選刊』発行記念会および研究討論会に参加し、成果公表をおこなうための旅費を計上していたが、新型コロナ流行の影響により延期となった。以上の理由により、当該年度の実支出額が当初の予定を下回った。
次年度8月・10月・2月にの研究打ち合わせおよび研究報告会を予定しており、その旅費に充てる。また、延期となった上記記念会および研究討論会が開催された場合、その旅費に充てる。

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公開日: 2021-01-27  

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