研究課題/領域番号 |
18K00357
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02020:中国文学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
佐々木 睦 東京都立大学, 人文科学研究科, 教授 (20315732)
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研究分担者 |
加部 勇一郎 立命館大学, 言語教育センター, 嘱託講師 (30553044)
上原 かおり (関野かおり) 東京都立大学, 人文科学研究科, 客員研究員 (30815478)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 児童 / 少年 / 少女 / 雑誌 / 児童文学 / 児童表象 / 漫画 / 戦争 |
研究成果の概要 |
中華民国期の児童雑誌を主たる研究資料として少年・少女表象を調査した。そこに描かれているのは、冒険を愛する少年、侵略者に立ち向かう少年であり、また歌舞劇を演じる少女、スポーツをする少女であった。また、国語(国家統一言語)普及政策の下、正しい国語を身につけた少女たちがレコード、映画という新しいメディアの中で活躍した。 同時代の児童は戦争や貧困にも直面した。『児童世界』が第一次上海事変を機に、愛国少年のための雑誌へと変貌し、『新少年』が貧困児童にも寄り添った記事を多く載せたことを指摘した。
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自由記述の分野 |
中国文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
研究成果の学術的意義は、〈少年〉と〈少女〉という概念が中華民国期に生じたことを指摘し、その表象を整理・分析したこと、その作業を通じ今後の研究基盤を形成したことである。〈少年〉〈少女〉の形成において多くのメディアが関与したこと、また同時代の日本のメディアが一部影響を与えたことの指摘も大きな価値を持つだろう。 また本課題で取り扱った児童と戦争、児童と貧国という問題は、現代社会とも通じる深刻なテーマであり、その研究は大きな社会的意義をもっている。
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