本研究では、『白鯨』以降から晩年にかけてのメルヴィル作品を、トランスナショナルな視点から、その美学と政治学に着目しながら、再評価することを試みた。コロナ禍による研究期間の延長もあったが、その間、オンライン参加も含め国際学会にて3回、国内のシンポジウムにて2回の研究発表の機会に恵まれた。また、2018年12月にメルヴィルのトランスナショナリズムをテーマとした博士論文を仕上げてカリフォルニア大学リヴァーサイド校に提出した。論文「「キルケーの盃」--「エンカンターダス」におけるサバルタンの声」日本メルヴィル学会の学会誌_Sky-Hawk_に掲載された。
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