研究課題/領域番号 |
18K00369
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研究機関 | 長岡技術科学大学 |
研究代表者 |
高橋 綾子 長岡技術科学大学, 工学研究科, 准教授 (30435416)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 環境詩 / 和合亮一 / Brenda Hillman / Jane Hirshfield / 環境詩学 / 環境文学 / Anne Waldman |
研究実績の概要 |
研究課題「北米英語俳句の発展と北米現代詩との相互関係および全体像の構築に関する基礎研究」のもと、個人研究と同時にアメリカのドミニカン大学のハレブスキ准教授との共同研究を進めている。 北米英語俳句については、俳句組織である、Yuki Teikei Haiku SocietyとHaiku Poets of Northern Californiaの会員となり、それぞれのジャーナルを通して調査研究を進めた。 また、東日本大震災後の日本詩歌の環境文学的視点による研究を継続し、福島の詩人である和合亮一に環境文学批評の観点から着目し、ハレブスキ准教授と英語共訳を進めている。 研究発表実績として、日本英文学会シンポジアにおいて「ジェーン・ハーシュフィールドと詩の窓」、日本アメリカ文学会中部支部例会においてブレンダ・ヒルマンの環境詩、アメリカ文学会東京支部例会において「アン・ウォルドマンの詩とポエトリーリーディング」を蓄積することができた。これにより、3人のアメリカ女性詩人における人新世における環境詩学の諸相という大きな研究テーマを見出すことができた。成果出版に収める「序章」において、日本の環境詩に広げて論考をまとめている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
共同研究者のハレブスキ准教授と、和合氏の翻訳選詩集、環境詩についての序章、和合氏とブレンダ氏のインタビューを編集し、英語の出版の準備を進めている。原稿はほぼ完成に近づき、英文校正を行う段階まできている。出版社にプロポーザルを提出中である。年度末までの刊行を目指している。
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今後の研究の推進方策 |
成果出版本に収める「序章」については、アメリカ人の編集者による英文校正を依頼中である。共訳の英語原稿はほぼ完成しており、いくつかの出版社にプロポーザルを提出予定である。10月に予定されていた、第7回東アジア環境文学国際シンポジウムにおいて、環境詩学についてパネル発表を行う予定であったが、会議が来年に延期となった。Association of Writers & Writng Programsの3月の会議で、ハレブスキ准教授とカナダの詩人クレア・ロバーツ氏とのパネルを通して、環境詩学に関する研究発表を行う予定である。人新世における環境詩学の諸相というテーマのもとで、3人の女性詩人に加えて、日本の環境詩人についても論考をまとめていく予定である。
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次年度使用額が生じた理由 |
今年度成果出版費用として計上している。
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