最終年度である2023年度には,学術論文を2本執筆し,学術論文誌に掲載した。詳細は次の通り。 論文タイトル:「英語文学作品の原文とそのリトールド版との比較に基づいた英語教材開発:エミリー・ブロンテ作『嵐が丘』の場合」 掲載学術誌:『広島大学大学院人間社会科学研究科紀要「教育学研究」』第4号(2023年)pp.110-118 概要:世界中で親しまれている『嵐が丘』を,英語を外国語として学ぶ大学生にも身近に感じてもらうために,本論では,(1)原文の英語の難解さを軽減すること,(2)解釈の例を示し,その面白さを伝えること,の2点に留意しながら,同作品にもとづいた英語教材を開発した。開発された教材は,そのまま様々な学習状況下(自学自習,複数人や教室での学習等)で使えるものとなっている。 論文タイトル:「英語文学作品の原文とそのリトールド版との比較に基づいた英語教材開発:チャールズ・ディケンズ作『クリスマス・キャロル』の場合」 掲載学術誌:『学校教育実践学研究』第30巻(2024年)pp.37-42 概要:英語の「授業は英語で行うことを基本とする」ことが,高等学校学習指導要領では平成21年に告示されたものから,中学校学習指導要領では平成29年に告示されたものから明記されている。この流れを受けて,本論では,世界中で親しまれ,また実際に日本の英語教科書にも掲載されたことがある『クリスマス・キャロル』の原文を,英語のみで扱うための教材を開発した。開発された教材の最大の特徴は,(1)原文の理解を助けるために,原文の引用個所に応じたリトールド版を作成したことと,(2)解釈の面白さを学習者に実感してもらうために発問を作成したことである。 研究機関全体を通じて実施した研究の成果:研究テーマに関し,学術論文を5本,英語文献の書評を1本書き,口頭発表を1件行った。
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