研究課題/領域番号 |
18K00377
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研究機関 | 県立広島大学 |
研究代表者 |
吉本 和弘 県立広島大学, 地域創生学部, 教授 (90210773)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ヴィクトリア朝文化 / 写真術 / ラファエル前派芸術 / 文学と視覚表現 |
研究実績の概要 |
令和2年度は新型コロナウイルス感染防止策として、英国および米国への渡航ができなくなり、また授業のオンライン化への対応などにより忙殺され、十分な研究活動が行えなかった。令和3年度も引き続きコロナウイルス感染防止のために海外渡航が制限されていたため、前年の予定を含めて、予定していた英国での資料調査に行くことが全くできず、これまでに英国のヴィクトリア・アルバート・ミュージアム等の美術館、及び米国のゲッティ・ミュージアム等で収集した資料や情報の分析と、各美術館がオンライン等で公開している情報の収集、それらに基づく執筆活動を行なったが、まとまった成果を著作物として発表するには至らなかった。 成果として、ルイス・キャロルの写真アルバムについての研究を3本、所属大学の紀要論文として発表したが、これらはどちらかというと集めた資料の整理、考察のための準備と言えるような内容になっている。これらを踏まえて、今後ラファエル前派芸術や文学作品との関係についてさらなる考察を行って論文として発表してゆく予定である。 ルイス・キャロルの人となりを詳細に記録した伝記的研究であるLewis Carroll: The Man and His Circle, by Edward Wakelingを共訳にて翻訳出版した(邦題『ルイス・キャロルの実像』、小鳥遊書房、2020年4月。また、2022年3月に英語圏児童文学会西日本支部の例会(オンライン)において、講演「ヴィクトリア朝時代の写真術と児童文学」を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルスの世界的蔓延による海外渡航の制限により、英国及び米国における資料調査、研究者との交流等の活動が全く行えなかったこと。また授業のオンライン化による、授業準備等の雑事が増えて研究のために割ける時間が減ったことも要因と言える。
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今後の研究の推進方策 |
新型コロナウイルスへに関する制限がかなり緩和されてきており、海外渡航も可能となってきたこと、大学の授業も対面形式に戻ってきて、さまざまな面でコロナ対応の負荷は減ってきていると言える。本年度中になんとか英国、及び米国への渡航を果たし、まだ果たしていない資料収集、現地調査を実施して、 これまでの研究成果とあわせて、論文として成果を世に問うことのできるよう、鋭意努力したいと考える。
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次年度使用額が生じた理由 |
海外(英国、米国と関連地区としてのヴェネチアなど)における資料収集(ヴィクトリア・アルバート・ミュージアムその他の美術館、研究所での資料収集を行い、必要な資料と情報、現地取材を完了し、資料に基づく論文を執筆する。
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