本研究の成果は大きく4つに大別できる。(1)冷戦期のアメリカ文学生産・解釈にかかわる研究、(2)ポスト国民的世界文学の現状にかかわる研究、(3)翻訳や言語横断的な表象が戦後~現代文学に果たす役割にかかわる研究、(4)文学レジデンシーや国際文学祭、詩人の交換プログラムなど、実際に創作の現場に参与する研究。以上それぞれの領域において一定以上の研究成果を上げることができた。とりわけ、ディストピア小説の扱いについては、冷戦期のアメリカ文学生産と需要における自己規制・自己検閲を理解する上で鍵となる可能性が理解された。
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