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2018 年度 実施状況報告書

ミンストレルショーと初期ミュージカルの研究:舞台芸能交流の観点から

研究課題

研究課題/領域番号 18K00438
研究機関立命館大学

研究代表者

ウェルズ 恵子  立命館大学, 文学部, 教授 (30206627)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワードMinstrel shows / Musical shows / Cultural diversity / Performance culture / 文化移動 / 文化変容 / 19世紀アメリカ大衆文化 / ミンストレルショー
研究実績の概要

本研究は、ミンストレルショーと初期ミュージカルショーの文化・文学を、19世紀から20世紀前半の文化交流史的文脈において整理、検討することを目的としている。特に、アメリカ大衆娯楽文化が、主に19世紀後半から20世紀前半に流入したヨーロッパ系の移民によって創作、工夫されたこと、急速に経済発展する都市で、移民集団の枠を超えた娯楽の必要性が高まり、娯楽文化が多文化状況で発展するとき使用された英語は単純で身体言語の比重を高めた複合表現にあったことなどを実証する必要がある。

2018年度は研究の手がかりをつかむべく、資料の収集を行うとともに研究方法を検討した。貴重な発見として、アメリカ各都市(特に東海岸側だと思われる)でアマチュアのミンストレル劇団が多数存在したこと、そのための上演マニュアルやスキット、脚本などが出版され一定の市場を形成していたことがわかった。ミンストレルショー関連で名を残したアーチストやプロモータについての研究は近年進んでいるが、アメリカの一般大衆のコミュニティでミンストレルショーがどのように受容され、再生産されていたのかの研究はまだない。したがって、次年度以降はこの点をさらに追求していきたい。特に出版物の内容と出版地、出版社、販売状況などについて精査していく。

加えて、関連の文化史年表作成のための資料をだいたい収集したので、2019年度に年表をあらかた完成させる。これも、出演者等有名どころの記録だけではなく、受容側の環境を併記できればと考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

収集した資料に関する論文を執筆したり発表する時間がなかった。

今後の研究の推進方策

2019年度はニューヨーク市立図書館での資料収集と、すでに収集した資料の精査を行い、初期ミンストレルショーの資料集出版の準備をする。アマチュア劇団に関する調査を進める。加えて、関連文化の年表と地図をまとめたものを作成したい。

次年度使用額が生じた理由

本務校より 2019年度に半年の在外研究を許可されたので、2018年度の支出を抑えて2019年度の海外での研究活動に活用するように計画した。繰り越された費用と2019年度の予算を使って、8月にニューヨークでの調査と資料整理作業を行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (1件) (うち招待講演 1件)

  • [雑誌論文] ヴァナキュラー文学の研究:定義、課題、提言2019

    • 著者名/発表者名
      ウェルズ恵子
    • 雑誌名

      立命館国際言語文化研究

      巻: 30.4 ページ: 133-148

    • オープンアクセス
  • [学会発表] ヴァナキュラー文学の研究方法:『ヴァナキュラー文化と現代社会』のエッセンスと主張2018

    • 著者名/発表者名
      ウェルズ恵子
    • 学会等名
      東大研セミナー・現代民俗学会第43回研究会
    • 招待講演

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公開日: 2021-12-27  

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