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2023 年度 研究成果報告書

ロマン主義的想像力の方法論史―18世紀ニュートン・パラダイムの帰納主義と仮説思考

研究課題

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研究課題/領域番号 18K00439
研究種目

基盤研究(C)

配分区分基金
応募区分一般
審査区分 小区分02030:英文学および英語圏文学関連
研究機関大阪医科薬科大学

研究代表者

中村 仁紀  大阪医科薬科大学, 医学部, 講師 (30582564)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2024-03-31
キーワードロマン主義 / 想像力 / 仮説 / ビルドゥング / 体質・体制(constitution) / 経験科学 / 帰納法
研究成果の概要

本研究課題は、イギリス・ロマン主義の思考様式を、18世紀経験科学における帰納法の方法論上の問題から捉え直し、その限界のなかから生まれてきた「仮説思考」がいかにしてロマン主義時代の想像力/創造力の原理として発展していったかを歴史的に跡付けるものである。文学批評・哲学・科学・歴史・医学(生理学や病理学)といった複数の領域にまたがるS・T・コウルリッジのテクストを軸にしながら、ロマン主義における論証や理論構築の手続きの中に経験科学的な方法の痕跡を見出しつつ、それが19世紀前半の新しい学問諸分野を支えるパラダイムの形成にいかに寄与しているのかも合わせて考察した。

自由記述の分野

イギリス・ロマン主義(思想)

研究成果の学術的意義や社会的意義

本研究の学術的意義は、ロマン主義に対する文学研究的なアプローチから一旦離れて科学的方法論の観点から捉え直したことにある。一般的にロマン主義は18世紀科学の認識論の制約から自由になり、より創造的な思考や表現を可能にする芸術様式として捉えられがちであるが、本研究では、ロマン主義をむしろ(経験の集合から知を構築するための「原理」を模索するという点で)経験科学的思考が内側から変容していく歴史的過程のうちに捉える地平を提示した。また、ロマン主義の言説における論証や表現、言語運用を支える思考のあり方そのものを他領域との接点から考察することで、その学際的・領域横断的な性格に光を当てることができたと考える。

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公開日: 2025-01-30  

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