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2018 年度 実施状況報告書

サンクト・ペテルブルクにおけるロック文化の研究--セルゲイ・クリョーヒンを軸に

研究課題

研究課題/領域番号 18K00445
研究機関新潟大学

研究代表者

鈴木 正美  新潟大学, 人文社会科学系, 教授 (10326621)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2021-03-31
キーワードロシア / 非公式芸術 / 外国文学 / 比較文学 / 現代詩 / 芸術諸学 / ロック / ジャズ
研究実績の概要

研究代表者である鈴木正美を研究の統括者として、①「サンクト・ペテルブルクにおけるロック文化の進化と変容」研究グループ(岡島豊樹、中野圭、セルゲイ・レートフ、アレクセイ・ボリーソフ)、②「サンクト・ペテルブルクにおける非公式芸術の誕生と発達」研究グループ(鈴木正美、ミハイル・スホーチン、リュドミーラ・ドミートリエヴァ)、③「人形劇と他ジャンルとの交流と協働」研究グループ(大井弘子、吉原深和子、ナターリヤ・コストローヴァ)の3グループが各々研究にあたり、次の2回の研究会を行った。第1回研究会「ポスト・クリョ-ヒン・スタディーズ」(2018年5月27日、水道橋Ftarriで開催。報告者:鈴木正美、岡島豊樹)、第2回研究会「ポスト・クリョ-ヒン・スタディーズ」(2019年2月23日、新潟大学人文学部で開催。報告者:鈴木正美、岡島豊樹、工藤遥)
2018年11月17日-24日、サンクト・ペテルブルクのセルゲイ・クリョーヒン現代芸術センターおよびサウンド・ミュージアムで現地調査を行った。また、2019年3月14日-21日、モスクワの文化センター「ドム」、現代美術館「ガレージ」で研究調査、資料収集を行った。サンクト・ペテルブルクでは研究協力者のロマン・ストリャールのコーディネートでアナスタシア・クリョーヒナ、ドミトリイ・シュービン、ニコライ・ルバーノフ等に聞き取り調査を行い、多くの資料を入手した。また、モスクワでは研究協力者のセルゲイ・レートフ、リュドミーラ・ドミートリエヴァと研究打ち合わせを行うと共に、貴重な資料を提供された。その他、諸関係者と面会し、多くの資料を入手することができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究の目的は、サンクト・ペテルブルクのロック文化と非公式芸術に関する資料の収集・調査はもちろんのこと、この文化と芸術に関わった芸術家、音楽家、詩人などに現地で聞き取り調査をし、多面的なアプローチを行うことによって、20世紀後半から現代に至るサンクト・ペテルブルクの文化の多面的・複合的特質を明らかにすることにある。そこで、本年度は2018年11月17日-24日に行った海外調査の研究報告会を開催した。これによりセルゲイ・クリョーヒン以降のサンクト・ペテルブルクのロック文化の推移、音楽の現状に関していくつか明らかにすることができた。
鈴木正美は2018年11月17日-24日、2019年3月14日-21日、サンクト・ペテルブルクとモスクワで現地調査を行った。アナスタシア・クリョーヒナ、ドミトリイ・シュービン、ニコライ・ルバーノフ等から聞き取り調査を行うことができたばかりか、日本では入手困難な貴重な資料を多数入手した。
当該研究に関わる資料(書籍、論文、音源、画像、映像)は順調に収集しており、上記の研究協力者の尽力により、研究に協力してくれる関係者がさらに増えたことで、研究の幅がさらに広がっている。また、アナスタシア・クリョーヒナとの面会によって、セルゲイ・クリョーヒンの遺作『無言の証人』の翻訳・出版が認められたことで、クリョーヒン研究の成果が一般公開できることになったのは、大きな収穫であった。

今後の研究の推進方策

本研究の核となる①「サンクト・ペテルブルクにおけるロック文化の進化と変容」研究グループ(岡島豊樹、中野圭、セルゲイ・レートフ、アレクセイ・ボリーソフ)、②「サンクト・ペテルブルクにおける非公式芸術の誕生と発達」研究グループ(鈴木正美、ミハイル・スホーチン、リュドミーラ・ドミートリエヴァ)、③「人形劇と他ジャンルとの交流と協働」研究グループ(大井弘子、吉原深和子、ナターリヤ・コストローヴァ)という3つのテーマごとに研究グループをつくり、それぞれの領域で研究を行う。
令和元年度はこれまでの調査・研究をもとに、研究をより網羅的、包括的なものへと発展させる。6月9日には本研究プロジェクト参加者による研究報告会を開催し、各人の相互理解を深める。さらに現地調査での具体的な調査内容を再検討する。海外の研究協力者とは電子メールによる討議を重ね、現地踏査に関しても意見交換をし、調査におけるさまざまなコーディネートを依頼する。各研究グループは必要に応じて個別の研究打ち合わせを行い、研究をさらに進めていく。さらに鈴木正美は研究協力者のリュドミーラ・ドミートリエヴァ、セルゲイ・レートフの協力のもとサンクト・ペテルブルクとモスクワで現地調査を行うことで、現地の関係者・研究者とのより広い人的ネットワークを築いていく。令和2年には海外の研究協力者1名を招へいしての公開研究会を開催し、広く一般に研究成果を還元する。また、セルゲイ・クリョーヒン著『無言の証人』を翻訳・出版すると共に、クリョーヒンとサンクト・ペテルブルクのロック文化に関するに論文を発表する。

次年度使用額が生じた理由

購入予定だった書籍が年度内に入手できなかったため。

備考

Масами Судзуки "Современная импровизационная сцена Японии". 19.11.2019. Музей звука.

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2019 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うちオープンアクセス 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 短波放送からの〈声〉 : 「雪どけ」期のジャズと大衆歌謡(2)2019

    • 著者名/発表者名
      鈴木正美
    • 雑誌名

      人文科学研究

      巻: 第144輯 ページ: 17-31

    • DOI

      http://hdl.handle.net/10191/50954

    • オープンアクセス
  • [備考] Masami Suzuki's Web Site -- Avant-ganko

    • URL

      http://www2.human.niigata-u.ac.jp/~masami/

URL: 

公開日: 2019-12-27  

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