研究代表者である鈴木正美を研究の統括者として、①「サンクト・ペテルブルクにおけるロック文化の進化と変容」研究グループ(岡島豊樹、中野圭、セルゲイ・レートフ、アレクセイ・ボリーソフ、アレクサンドル・ベリャーエフ)、②「サンクト・ペテルブルクにおける非公式芸術の誕生と発達」研究グループ(鈴木正美、ミハイル・スホーチン、リュドミーラ・ドミートリエヴァ)、③「人形劇と他ジャンルとの交流と協働」研究グループ(大井弘子、吉原深和子、ナターリヤ・コストローヴァ)が各々研究にあたった。次の2回の公開研究会を行った。第1回研究会「ポスト・クリョーヒン・スタディーズ」(2021年9月19日、zoomで開催。報告者:鈴木正美、岡島豊樹)、第2回研究会「ポスト・クリョーヒン・スタディーズ」(2022年3月19日。zoomで開催。報告者:鈴木正美、岡島豊樹、土肥理香)。 研究代表者の鈴木正美はセルゲイ・クリョーヒンの遺作『無言の証人』の翻訳を終え、2022年秋に出版を予定している。研究メンバーの岡島豊樹は『ソ連メロディヤ・ジャズ盤の宇宙』(カンパニー社)を編纂し、2021年4月に出版した。 また、大井弘子の夫で、旧ソ連圏の人形劇の研究・紹介に尽力した故大井数雄氏の蔵書約4000冊が新潟大学アジア連携研究センター(旧環東アジア研究センター)に寄贈され、書誌データの入力・整理を進めている。これらの資料をもとに今後の研究へつなげていく。これらの資料のうち人形劇のポスター約200点については、新潟市美術館との共同研究を進め、将来的に「大井数雄コレクション展」を開催する計画である。 2020年1月に招へいした音楽家アレクセイ・クルグロフが日本で行った公演の音源がCD化され、"Alexey Kruglov ; Dromuse in Japan" (SoLyd Records)として、2021年6月にリリースされた。
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