研究課題/領域番号 |
18K00462
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 立教大学 |
研究代表者 |
澤田 直之 (澤田直) 立教大学, 文学部, 教授 (90275660)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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キーワード | ジャン=ポール・サルトル / 第三世界 / キューバ革命 / アルジェリア戦争 / レ・タン・モデルヌ / 加藤周一 / フランツ・ファノン |
研究成果の概要 |
サルトルと第三世界との関係を明らかにするという目的に沿って、主として以下の研究を行った。 (1)キューバ革命およびアルジェリア戦争に対するサルトルの具体的な介入を詳細に跡づけるとともに、これらの歴史的出来事との接触がサルトル思想に与えた影響を示した。 (2)サルトルの主宰する雑誌『レ・タン・モデルヌ』が、フランスのみならず世界へと向けて情報を発信し、フランス国内外の世論形成に寄与したことを明らかにした。また、そのなかには、日本への知識人たちへの影響も含まれていることを、具体的な例をもって示した。
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自由記述の分野 |
フランス文学・思想
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
①サルトルの実存主義が、単なる思想のレベルに留まらず、彼が主宰した雑誌『レ・タン・モデルヌ』の活動を通して、アルジェリア独立戦争や革命後のキューバの状況を世界に発信し、世界の世論の形成に寄与したこと、そのなかには日本も含まれていたことを明らかにしたこと。②第三世界の国々への訪問や、そこでの知識人たちとの交流が、実存主義思想が思弁的なものからより広く社会的なものへと展開していく過程で、大きな影響を与えたことを論証したこと。 以上2点が本研究の有する学術的意義である。以上の成果は、文学・思想と社会の関係を明らかにする側面をもち、その意味で学術的意義をもつ。
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