自然研究者でもあった詩人ゲーテを中心に、彼を取り巻く同時代の科学者・文学者たちの活動、国際緯度計測や月面図作成、隕石・彗星などのトピックを扱った。書簡・日記のほか、各種地図や図版・星図も調査し、観測記録の分析や文学作品の解釈も行い、当時の天文学・地学・地理学知識の受容・定着の過程を辿った。欧州との相互影響や同時性を探るため、江戸時代の伊能忠敬を筆頭に、田中館愛橘や木村榮など明治以降の日本における近代天文学や測地学の比較も行った。 2年間の延長により計5年間に及んだ本研究成果としては、日本語単著1冊、ドイツ語単著論文を含む共編論文集1冊のほか、日独両言語で複数の論文執筆・研究発表を行った。
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