研究課題/領域番号 |
18K00479
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02040:ヨーロッパ文学関連
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
Emde Franz 山口大学, その他部局等, 名誉教授 (00209157)
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研究分担者 |
若林 恵 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (00293001)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 比較文学 / 翻訳 / 文学評論 / 絵画論 / 間メディア性 / インターメディアリティー / 翻案 / 共感覚 |
研究成果の概要 |
このプロジェクトでは、ドイツ語圏スイスに出自をもつ作家ローベルト・ヴァルザーと画家パウル・クレーの作品群の研究に焦点を当てた。二人はいずれも20世紀前半にそれぞれの創作分野において、文学と絵画という狭い領域を超える、ジャンル横断的な創作技法を新たに生み出し、そうすることで、音楽、映画、演劇など幅広い芸術分野のアーティストに、今日に至るまで影響を与え続けている。 文学と絵画という2つの芸術形態の絡み合いと相互浸透を捉えるために、私たちはとりわけ共感覚的表現と語りの相互知覚的側面に焦点を当て、ジャンル混交の分析を行った。
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自由記述の分野 |
比較文学、ドイツ文学、日本文学
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
個別研究では、様々なジャンルの作品の細部において、生産的な融合を確認することによって、絵画と文学の間にある創造的な緊張関係を明らかにすることに成功した。また、共感覚的表現の知覚横断的側面を分析することにより、新しい表現形式が近代文学と絵画の境界をいかに相互浸透可能なものにしたかを示すことができた。 さらに本プロジェクトの一環として、ワークショップ、学術講演会やシンポジウムにおいて多言語による学際的かつ国際的な議論を活発に行った結果、20世紀初期モダニズムにおいて書字テクストと視覚メディアの相互作用に新たな展開が見られたことを、日本、ドイツ、スイスの参加者の間で広く共有することができた。
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