2019年に行った国際学会の発表とその後の研究成果をもとに紀要論文を作成し、『言語文化論究』第45号に掲載された。 また日本フランス語フランス文学会は、コロナの影響のもとに2020年度春季大会を中止したが、2020年度秋季大会を福岡大学を主催校としてオンラインにて2020年10月25日、26日に開催した。この秋季大会において、これまでの研究をまとめる形で、ワークショップを10月26日に企画し、『分身-その増殖のプロセス』を相野毅(佐賀大学)、藤田尚志(九州産業大学)とともに行った。このワークショップは、18世紀をそれ以後の動きと関連付けながら、その独自性を明らかにしようとしてきた新たな探求の延長線に位置づけられるものである。特に19世紀、20世紀の専門家と共通の主題を設定し、議論していくことで、これまでない視点が提供できたと考えられる。このワークショップのレジュメは、日本フランス語フランス文学会情報誌cahier第27号に掲載予定である。 コロナの影響のもとに、東京の大学等の図書館施設も利用できず、また研究者たちとの直接的な交流も難しくなったが、オンライン等を利用することで、そうした不利な状況を補うこととした。特に2021年3月26日にオンラインで開催された『百科全書』・啓蒙研究会主催の『書評会』において、多くの研究者たちと問題を共有して、有益な議論を展開することができた。 これまで追及してきた研究の成果をとりまとめていく中で、紀要論文を完成させ、『言語文化論究』第46号に掲載された。
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