研究課題
基盤研究(C)
18世紀の限定された領域の研究にとどまることなく、この時代全体を貫く認識の枠組みを、領域横断的に明らかにしようと努めた。その探求を通じて、これまであまり解明されてこなかった啓蒙主義の特性が浮かび上がり、その後に続く世紀との相違が従来とは異なる形で明瞭となった。新たな姿で現れた18世紀をそれ以後の時代と比較することで、現代にまで至るプロセスを問い返す契機ともなり、今後の研究に新たな可能性の地平を開いた。
18世紀フランス文学思想
18世紀研究を、作家、思想家単位で限定して行うのではなく、時代全体を視野に入れ、そこに働く認識の枠組みを大きく捉えようとした。そのように新しい観点から捉えた18世紀を、それ以後の時代と比較することで、従来見落とされてきた点が明確になり、近代化のプロセスをこれまでとは違う観点から捉えることができるようになった。この検討を通じて、現代にまで至る様々な課題が浮上し、新たな研究の可能性が開かれていった。