本研究はワイマール共和国時代に活躍した女性作家たちの作品及び、彼女たちのナチ時代の文学活動の考察を課題とするが、その重点はナチ時代の活動に置かれる。 ワイマール期の作品としては、マリア・ライトナーの小説およびルポルタージュ作品を分析した。ナチ時代の文学活動についてはイルムガルト・コインの作品を取り上げ、考察と翻訳を行った。また第二次世界大戦後に執筆されたガブリエレ・テルギットの未刊行作品に関して現地で文献調査を実施し、これら女性作家たちが直面した戦後の文学活動の困難な状況を明らかにした。 なお本研究課題遂行には海外渡航が必須であったが、2019年度末以降、当初の研究予定の変更を余儀なくされた。
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