研究課題/領域番号 |
18K00512
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02050:文学一般関連
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研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
吉田 裕 東京理科大学, 教養教育研究院葛飾キャンパス教養部, 准教授 (20734958)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 帝国主義 / 冷戦 / 米軍統治 / 脱植民地化 / カリブ文学 / 沖縄文学 / 朝鮮戦争 / 人種 |
研究成果の概要 |
本研究は、環大西洋及び環太平洋地域における旧植民地地域(とりわけカリブ海地域と朝鮮半島および沖縄を中心とする東アジア)がそれぞれにどのような困難を抱えており、どの程度比較可能かを、具体的な歴史的事象や文学作品に焦点を当てて検討することで、比較文学という研究手法を用いつつ、刷新することを目指した。研究成果としては論文や書籍、翻訳書などを出版したものの、資料調査をはじめとして課題全てをこなすことは叶わなかった。その理由として、この課題自体が非常に広範囲にわたり、慎重な比較検討作業にあたって労力と時間がかかるということが挙げられる。とはいえ、当初目標としていた成果は予定通りに出すことができた。
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自由記述の分野 |
カリブ文学研究
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
植民地の歴史が関わる外国文学研究は、対象それ自体を真摯に探求するのは当然であるが、必然的に自らの足元の歴史の痕跡を引き寄せずには置かない。その双方を見極めるに適切なアプローチが、自身の足場たるカリブ文学研究にどのように見出せるかを数年間、調査・研究・執筆の結果、仮説として捻り出したのが、比較冷戦文学史なるアイディアである。イギリスに支配されていたカリブ海地域、帝国日本に支配されていた朝鮮半島や沖縄といった地域を単に旧植民地ということで一括りにするのではなく、その後の自立に当たっての困難が米軍支配と冷戦であるという共通項を、いかにして異なりつつも、同時代の現象として比較可能かを探求した。
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