研究課題/領域番号 |
18K00553
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 愛知大学 |
研究代表者 |
北尾 泰幸 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (90454313)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | wh 移動 / 分裂文 / 関係節 / 凍結原理 / 基準凍結 / 内的併合 / 再述代名詞 / 長距離依存性 |
研究成果の概要 |
本研究は、WH句が顕在的に現れないものの WH演算子の移動が関与している関係節や分裂文を研究対象とし、WH演算子の内的併合(統語的移動)の仕組みやその特性を明らかにしたものである。 関係節・分裂文はwh移動が関与しているものの、純粋なWH句の移動とは異なる統語特性も示す。この違いは、関係節と分裂文の一部が「代入構造」に基づく派生に起因することを、移動した要素の照応詞・代名詞束縛などの再構築効果・連結性、および移動した要素からのさらなる WH 移動を禁ずる凍結原理の駆動の有無などの面から検証することにより明らかにした。また本研究により統語派生における凍結原理の妥当性も明らかにされた。
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自由記述の分野 |
理論言語学(統語論、生成文法)
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
焦点句を際立たせる分裂文や名詞句の特徴を示す関係節は語用論的側面に基づき生成されるという分析もあるが、本研究によりその派生には統語的要因が深く絡んでいることが明らかになった。 関係節・分裂文にはWH演算子の移動が絡むものの、一方で再構築・連結性および凍結原理をはじめとして純粋なwh移動とは異なる統語的事実も示す。本研究で、これらの違いは同じwh移動であっても関係節・分裂文は主要部上昇移動をもとにした代入構造に基づく統語計算が可能であることに起因することを明らかにした。代入構造と付加構造の統語派生の違いと統語現象の関連性を明らかにしたことは、自然言語の特性を解明する上で意義があると思われる。
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