研究課題/領域番号 |
18K00554
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
内田 慶市 関西大学, 外国語学部, 教授 (60115293)
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研究分担者 |
塩山 正純 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (10329592)
奥村 佳代子 関西大学, 外国語学部, 教授 (10368194)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 宣教師 / 漢語研究 / 官話研究 / 文体論 / 南京官話 |
研究実績の概要 |
今年度はコロナ禍の影響で十分な活動ができなかったが、それでも、関連書籍の出版やオンラインによる学会発表、国際雑誌への投稿などを行った。ただ、本研究の中心課題であるドチリナキリシタン資料に関しては、現地(ローマ)での調査が不可能なために満足な成果を上げることはできなかった。 具体的な、研究成果としては以下のものが挙げられる。 [著書]としては『南京官話資料集――《拉丁語南京語詞典》他二種』(内田慶市編著、関西大学出版部、2020年3月)、『『華英通語』四種――解題と影印』(内田慶市・田野村忠温共編著、関西大学出版部、2020年)、『造洋飯書の研究――解題と影印』(内田慶市編著、関西大学出版部、2021年)、『文化の翻訳としての聖像画の変容:ヨーロッパ-中国-長崎』(内田慶市編著、関西大学出版部、2021年)。 [論文]としては、「羅伯tan;對漢語語言學的貢獻」(『西士與近代中國:羅伯tan;研究論集 ロバート・トーム研究』(沈国威編、関西大学出版部、2020年)、「満漢文献資料の内外の所蔵状況について:中国語学研究の立場から『石濱文庫』満洲語文献を中心に」(『東アジア文化交渉研究』第13巻、2020年3月、721-732頁)、「域外漢語資料対於南京官話研究的可能性」(『国際漢語教育史研究』第1輯、2020年7月、22-39頁)。 この他、口頭発表も合計5回行った。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまでに、研究代表者も分担者も当初の予定通りの研究を進めてきている。 ただし、コロナ禍によって現地に赴いての調査研究は実施できずにいることは極めて遺憾である。ただし、一方でデジタルアーカイブという新しい手法によって、他機関に所蔵されている資料も比較的自由に閲覧できたり、また現在、世界的に進められているIIIFという画像規格によって比較対照が容易になったり、コーパスが発達してきていることにより、思いのほか研究は進行している。 なお、デジタルアーカイブも関西大学アジアオープンリサーチセンターをそのプラットフォームとして、着実に進めて来ている。
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今後の研究の推進方策 |
個別の研究は上記の通り順調に進められているが、コロナ禍で研究会を思うように開催できず、その点で研究分担者との連携をうまく取ることができなかった。幸い1年延長したので、最終年度は何とか挽回したいと考えている。 最終年度は分担者とも連携しながら、研究成果をまとめていきたいと考えている。
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次年度使用額が生じた理由 |
コロナ禍により当初の使用ができなかったため。
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