研究課題/領域番号 |
18K00554
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分02060:言語学関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
内田 慶市 関西大学, 東西学術研究所, 客員研究員 (60115293)
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研究分担者 |
塩山 正純 愛知大学, 国際コミュニケーション学部, 教授 (10329592)
奥村 佳代子 関西大学, 外国語学部, 教授 (10368194)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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キーワード | 文化交渉 / 言語接触 / 翻訳観 / 宣教師 / キリスト教 / 聖像画 / 文化の翻訳 / 東アジア |
研究成果の概要 |
今回の研究では、先ず、デジタル化に関してはコロナ禍の影響もあって、資料が国外のものであり、思うように進めることが出来なかった。その点は残念であったが、それでも、広く中国語訳聖書やドチリナの周辺の資料、例えば、教義書や聖像画に関する研究は書籍の形でまとめることが出来た。特にドチリナなどのキリシタン教義と深く関わる「拝客問答」「拝客訓示」に関する研究は想定外の成果を得られたように思っている。研究期間は終了するが、残されたドチリナ関係のデジタルアーカイブについては、これからも申請者が所属する東西学術研究所の1つのプロジェクトとしてまとめていきたいと考えている。
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自由記述の分野 |
東西言語文化接触
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
ドチリナ・キリシタンや聖書は東アジアにやって来た宣教師が必ず携えてきたものである。元はラテン語等の欧米の言語で書かれていたものを、中国語や日本語に翻訳していったわけであるが、翻訳とは単に言葉の置き換えではなくて、実は双方の文化の差異を如何に表現し直すかという、いわゆる「文化の翻訳」という側面を持っている。そして、宣教師、とりわけイエズス会の宣教師は「相手の文化に身を置く」という極めて「謙虚」な態度を採用した。こうした翻訳観の問題を漢訳キリスト教文献から取り扱ってきたが、これは、現代にも通じる重要な見方であり、そうした観点からの成果は学術的、社会的意義は極めて高いものがあると考えている。
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