研究課題/領域番号 |
18K00556
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研究機関 | 神戸女学院大学 |
研究代表者 |
松尾 歩 神戸女学院大学, 文学部, 教授 (20593578)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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キーワード | 第一言語習得 / 名詞優位 / 動詞優位 / 言語発達遅滞 |
研究実績の概要 |
本研究の研究目的は (i)実験的手法及び(ii)質問紙の両方から言語発達遅滞児の語彙獲得プロセスについて明らかにし、健常児のデータと比較して言語発達遅滞児の語彙獲得の特質を解明することである。(i)実験的手法ではパペットを使用した選好注視法の動画を見せ、幼児が新奇語に物、あるいは動作のどちらの意味を付加するかを探る。(ii)質問紙では、精神年齢を計算するためのKIDS乳幼児発達スケールタイプT及び言語発達レベルを測定するための日本語マッカーサー乳幼児言語発達質問紙を保護者に記入してもらう。 平成30年度の研究計画は以下の通りである: (1)対象児及び協力校の募集、日時の調整(2)保護者、本人からの同意書収集(3)2種の質問紙の実施(4)パペットを使用した選好注視法の刺激動画の最終チェック(5)選好注視法の新奇名詞実験の実施 まず、上記の研究の開始以前に、学内の倫理委員会の承認を得る必要があった。倫理委員会の開催は不定期であり、まずは申請書などを完成させ提出、その後委員会からの承認が下りるのに3ヶ月ほどを費やした。よって(1)-(5)の実行に移ったのが8月になった。(1)-(5)のうち年度末までに実行できたのが(1),(2),(4)であった。(1)については関西圏でダウン症児童を募集したり協力校を探すのに難航した結果、東京の日本ダウン症協会に協力を依頼することになった。2度東京に足を運び、まずは日本ダウン症協会の職員の方と顔合わせから始まり、研究内容の説明、協力者の募集方法などについての会議を持った。その後同意書を収集し、令和元年度に質問紙と新奇名詞実験をする見通しがついた。よって、少し予定より進捗が遅れているが、(3)と(5)は令和元年度前半に実行予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
関西圏のデイサービスや親の会などの協力を得る作業が難航し、進捗情報がやや遅れている。リサーチアシスタントとして勤めている者が6ヶ月の産休を取ったため、従来の予定よりも進捗状況がやや遅れた。
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今後の研究の推進方策 |
東京のダウン症協会の協力を得て、31年度前半に(3)2種の質問紙の実施と(5)選好注視法の新奇名詞実験の実施を計画している。ダウン症協会は同日に10-20名の協力者を集めるキャパシティーがある為、今後の研究が急速に進むことに大いに期待している。ダウン症児童のデータ収集後は健常児からのデータ収集も予定している、これは以前に協力してもらった神戸市内の保育園に打診する予定である。令和元年度はダウン症児と健常児からのデータ収集および分析開始まで進める計画をしている。
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次年度使用額が生じた理由 |
全ページにも記入した通り、リサーチアシスタントが産休を取っていた為、予定していた人件費よりも使用額が少なかったのと、関西圏の参加校を見つけるのに苦労した為、データ収集のために予定していた謝礼および調査実施場所への旅費を使用できなかった。次年度は東京での調査実施が決定しているのでその調査の際に旅費、謝礼を使用する計画があり、リサーチアシスタントも4月より復帰するので人件費も使用を再開する予定である。
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