研究課題/領域番号 |
18K00569
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
呉人 徳司 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 教授 (40302898)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2024-03-31
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キーワード | 言語学 / チュクチ語 / モンゴル諸語 / 動詞の他動性 / 自動詞 / 他動詞 / 逆受動 / 逆使役 |
研究実績の概要 |
2022年度はコロナウイルス感染症により、外国人の入国が禁止された中国とウクライナ侵攻によりロシアに行き、現地調査を実施することが全く出来なかった。唯一現地調査の実施し、国際学会に参加し、研究成果を発表できたのはモンゴル国である。詳しくは以下の通りです。 1.2022年の夏8月にモンゴル国に行き、二週間にわたり、モンゴル語のオイラト方言とダルハド方言の動詞の他動性について聞き取り調査を行なった。 2.2022年の8月と2023年の1月にモンゴル国のウランバートル市で開催された国際学会に参加し、モンゴル語の方言における動詞の他動性及び動詞の使役と受け身の関係について、二回研究発表を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
2022年度はコロナウイルス感染症が収まらず、研究対象国である中国に行き、モンゴル語に関する現地調査を実施することが出来なかった。また、ウクライナ侵攻により、先進国から制裁を受けているロシアに入国し、チュクチ語に関する現地調査の実施が不可能になった。そのため、研究のデータ収集が不足し、チュクチ語とモンゴル語の他動性に関する比較対照研究が満足する成果をあげることができてない。
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今後の研究の推進方策 |
本研究課題は世界的に猛威を振るったコロナウイルス感染症により、仕方なく二年間延長され、2023年度は最終年度になる。 モンゴル語に関して言えば、2023年度には中国における現地調査の実施は限定的になるが、モンゴル国における現地調査は予定通りに実施し、研究成果をまとめる予定である。チュクチ語に関して言えば、ロシアのウクライナへの侵攻に伴い、日本を含む欧米諸国から制裁を受けているため、現地調査を実施することはほぼ不可能である。このようにロシアに現地調査の実施の見通しが立たない場合は、今まで収集した民話資料の分析を行ない、研究成果をまとめることになる。
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次年度使用額が生じた理由 |
2022年度はコロナウイルス感染症とロシアのウクライナへの侵攻の影響を受け、中国とロシアに行き、現地調査を実施することが全くできなかったので、研究期間を延長し、予定されていた助成金を次年度に回すしかなかったのである。 23年度の夏から秋にかけて、中国とモンゴル国で現地調査を実施し、モンゴル語の動詞の他動性に関する一次資料を収集し、研究成果としてまとめる予定である。
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備考 |
北東ユーラシアの先住民の文化やことばに関する「生の」情報を提供することを目的としてつくられたWebページである。北東アジアの諸言語の比較語彙集のほかに民話資料を数多く紹介している。
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