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2018 年度 実施状況報告書

日本語教育の視点に基づいた日本語アクセント記述の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 18K00682
研究機関政策研究大学院大学

研究代表者

磯村 一弘  政策研究大学院大学, 政策研究科, 連携教授 (00401729)

研究期間 (年度) 2018-04-01 – 2022-03-31
キーワード音声教育 / 日本語教育 / 韻律 / アクセント記号 / イントネーション / 発音
研究実績の概要

本研究においては、4年間の研究機関において、次の4点を行う計画である。
1.国内外の日本語アクセント教育における現状の問題点の把握、整理/2.アクセント記号の影響、説明方法の影響の、実験的手法による解明/3.研究の知見を取り入れた指導法の立案、教育現場における検証/4.指導法の提案、研究成果の還元
上記1.から4.のうち、初年度である2018年度は、1.および2.を行う計画であった。
1.については、取り掛かりとしてまずは日本語アクセントおよびその教育方法に関する文献・資料の収集、整理を行い、これまでの研究をふり返った。各国で出版されている日本語教材のアクセント記号についても調査、整理を開始した。
2.については、所属機関内でデータを収集する機会が得られたので、パイロット的なデータを収集した。具体的には、日本語を母語としない学習者を対象とした「発音」や「日本語音声学」の授業において、学習者計18名の音声を録音した。段階観に基づく「下がり目」としてアクセントの説明を行い、そこから文のイントネーションを実現するトレーニングを行ったのち、この授業を受けた学習者が、授業の前後で日本語の韻律にどのような変化を見せるかを調べることが目的である。これらのデータは次年度以降に分析を進め、これを踏まえた上で、海外の教育現場における調査につなげる予定である。
以上に加え、当研究の概要に関して発表(招待講演)を行った。発表の前後には、参加者や研究協力者との間で、アクセント記号の意味、これまでのアクセント観の問題点、改善の可能性などについて、議論を行うことができた。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

初年度にしてパイロットデータの収集、及び発表を行うことができたので、計画は順調に進んでいると言える。一方、海外におけるデータ収集の計画はまだ未定であり、次年度以降にこれを進める必要がある。

今後の研究の推進方策

海外におけるデータ収集のため、協力可能な機関と連絡を取り、計画を立てる。また国内で得られたパイロットデータも分析を進める。成果の一部は国内外の学会で発表を行う。

次年度使用額が生じた理由

海外でのデータ収集計画が2018年度の段階では未定であったため、このための経費を2019年度以降に繰り越すこととする。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件)

  • [雑誌論文] 中国語母語話者による日本語アクセントの習得 : 知覚と生成の関係に着目して2018

    • 著者名/発表者名
      王睿来、林良子、磯村一弘、新井潤
    • 雑誌名

      ことばの科学研究

      巻: 19 ページ: 81-96

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 中国語母語話者による日本語名詞アクセントの生成 : アクセント情報とモデル音声の影響2018

    • 著者名/発表者名
      王睿来、林良子、磯村一弘、新井潤
    • 雑誌名

      中国語話者のための日本語教育研究

      巻: 9 ページ: 84-98

    • 査読あり
  • [雑誌論文] 中国語母語話者による日本語名詞アクセントの生成 : タスク順序効果に関する検討2018

    • 著者名/発表者名
      王睿来、林良子、磯村一弘、新井潤
    • 雑誌名

      日本語音声コミュニケーション

      巻: 6 ページ: 50-62

    • 査読あり
  • [学会発表] 日本語教育において、アクセントをどう捉え、どう教えるべきか2018

    • 著者名/発表者名
      磯村一弘
    • 学会等名
      神戸大学音声学・音韻論セミナー
    • 招待講演
  • [学会発表] 日本語韻律学習のための音声アーカイブ構築2018

    • 著者名/発表者名
      林良子・磯村一弘・阿部新・上山素子・金村久美・柴田智子・中川千恵子・Aaron Lee ALBIN・波多野博顕・峯松信明・吉田夏也・松田真希子
    • 学会等名
      ヴェネツィア2018年日本語教育国際研究大会
    • 国際学会

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公開日: 2019-12-27  

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